神戸市保健所は27日、兵庫県立須磨東高校(神戸市須磨区)で調理実習の料理が原因とみられる集団食中毒が発生し、生徒1人が入院、教師を含む51人が軽症となったと発表した。担当教諭の指導方法に問題があったとみて、同校に対して調理実習を中止するよう行政指導をした。
市保健所などによると、16、17、20日に1年生の4クラスで調理実習をしたところ、生徒156人のうち51人と教師1人が下痢や腹痛などの症状を訴え、うち男子生徒1人が3日間入院した。13人の便からカンピロバクターが検出された。鶏肉を使った「棒棒鶏(バンバンジー)」の電子レンジでの加熱不足が原因とみられるという。
授業は4クラスとも同じ教諭が担当した。保健所側は、同校の調理施設の消毒とともに調理マニュアルなど指導方法を改善するまで調理実習を中止するよう命じた。県教委高校教育課の竹内弘明課長は「誠に申し訳ない。行政指導を厳粛に受け止めて改善する」と陳謝した。