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エルピーダ、日米台の連携不発 韓国勢かわせず

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2012/2/28 2:01
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 エルピーダメモリが、約4000億円を超える巨額負債の返済に窮して自力再建を断念、会社更生法を申請した。2009年に公的資金注入を受けるなど綱渡りの経営を続けてきたが、DRAM価格の下落や韓国勢の攻勢をかわしきれなかった。02年に就任した坂本幸雄社長は続投するが、再建の道筋は不透明だ。

 「経営の厳しさが増し、今後の債務の支払いが困難になった」。27日の会見で坂本社長は硬直した表情で更生法の申請理由を語った。

 ドルに対する円高・ウォン安が長引き、世界市場でシェア首位の韓国サムスン電子との差が広がった。11年7~9月期の世界シェアはサムスンが45%に達したのに対し、エルピーダは12%にとどまる。

■価格急落が直撃

 パソコンからスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)へとネット接続機器の主役交代の波に乗りきれなかった。パソコン需要減によるDRAM価格急落の直撃で昨年秋には業績が急速に悪化。「DRAM1個の値段で、おにぎり1個しか買えない」。坂本社長はこう嘆いた。

 02年にエルピーダ社長に就任した坂本氏は、「DRAMで世界トップになる」と韓国サムスン電子の打倒を経営目標に掲げた。NEC、日立製作所、三菱電機の3社によるたすきがけ人事を排し、営業、技術開発、設備投資など事業の意思決定スピードを速めた。米テキサス・インスツルメンツ(TI)と、台湾の半導体受託生産会社の日本法人社長時の人脈を生かし、米国や台湾のパソコンメーカーに自ら営業攻勢もしかけた。

 台湾DRAMメーカーに最先端技術を供与して、台湾の低コスト工場でエルピーダブランド製品を生産させる提携関係を構築。サムスン対抗軸の形成を狙った。

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