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【富山】別姓訴訟「運動を拡大」 塚本さん支える会 富山、発足1年総会
夫婦別姓を求めて昨年二月、六百万円の国家賠償を求める裁判を東京地裁に起こした富山市の元高校教諭塚本協子さん(76)を支援する「別姓訴訟を支える会・富山」が二十六日、発足一年の総会を同市湊入船町のサンフォルテで開いた。 塚本さんらは、改姓で一方だけが不利益を被る夫婦別姓が、夫婦の同等の権利を保障した憲法に反すると主張。裁判で、精神的苦痛に対する賠償を国に求めるなどしている。 集まった三十人の支援者を前に、支える会の埜田悦子代表はあいさつで「今後も裁判の傍聴に行くなどして支えたい。別姓の実現に向けて運動を大きくしていきましょう」と呼び掛け、塚本さんは「最後まで支えてくださるようお願いします」と訴えた。 夫婦別姓や再婚禁止期間の撤廃を目指す活動をしているフリージャーナリストの坂本洋子さん(49)が講演。「これだけ家族観や価値観が多様化する中、結婚して一つの姓になることが幸せだと国が一方的に決め付けるのはおかしい」と述べた。 裁判は、塚本さんら県内外の男女五人の原告団が起こした。夫婦同姓を定めた民法の規定は、憲法二四条が「夫婦は同等の権利を有する」としているのに反すると主張。塚本さんは、戸籍名を本名とされることで強い自己喪失感を味わうなど精神的苦痛を受けたとして賠償を求めている。 塚本さんは総会後「夫も私も姓を変えたくなかったので、出産のたびに便宜上、離婚と結婚を繰り返して乗り切ってきた。そのつらさが訴訟を闘う原動力になっている。死ぬときは『塚本協子』として逝きたい」と語った。 (大野暢子) PR情報
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