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【社会】

岩倉母子死亡事故、てんかん発作不起訴へ 

2012年2月27日 09時15分

 昨年7月、愛知県岩倉市の県道で母子2人が死亡した9台が絡む玉突き事故で、名古屋地検一宮支部は、自動車運転過失致死の疑いで逮捕、送検された同県江南市赤童子町の元行政書士の男性(79)を不起訴にする。男性は運転中にてんかんの発作で意識を失ったが、持病の自覚がなく、発作の予見は困難で刑事責任は問えないと判断したとみられる。遺族は、不起訴の方針を不服としている。

 捜査関係者によると、男性は事故直後から一貫し「なぜ事故が起きたのか分からない」と供述。検察は、病疾患で意識を失った可能性を捜査。専門医の鑑定で、てんかんの発作が原因と診断された。

 しかし、てんかんの通院歴などは確認されず、持病と認識していなかったとされる。運転を控える注意義務を怠ったとはいえず、過失の認定は困難と判断したもようだ。

 事故で妻子を亡くした松原政輝さん(40)=江南市古知野町杉山=は今月上旬、担当検事に呼ばれ、不起訴の方針を告げられた。「過去に一度も発作がなく、自覚がなかったのは本当なのか。納得できない」と話す。松原さんの弁護人は「不服として、検察審査会への審査請求も検討する」と話している。

 江南署によると、男性は昨年7月10日、岩倉市の県道で乗用車を運転していて軽乗用車に追突後、約70メートルを減速せず走行し、信号待ちの車列の最後尾の主婦松原国代さん=当時(39)=の軽乗用車に突っ込んだ。国代さんと助手席にいた長男の小学4年優希君(9つ)が死亡した。

 江南署は自動車運転過失致死の疑いで、男性を逮捕したが、地検一宮支部は処分保留で釈放し、在宅に切り替えて捜査してきた。

(中日新聞)

 

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