この春から全国の公立中学校で体育の授業が変わります。これまで、選択だった「ダンス」と「武道」が学習指導要領の改訂で中学1、2年生を対象に必修になるんです。このうち武道は、原則、柔道・剣道・相撲から選択することになっていますが、道具の準備が不要なことや指導の面から全国的に柔道を選ぶ学校が多く、九州では、5~8割になるとされています。県内でも同じなんですが、頭や首のけが多いとされる柔道では、安全性が求められています。武道必修化にむけてー県内でもチェックシートを作成するなど着々と準備が進められています。27日に開かれた県教育委員会の会議で報告されました。
必修化される2012年度については、公立中学校131校のうち、72校が柔道、52校が剣道を10校が相撲を秋から実施する予定だと回答しています。県教委では、安全性を高めるため、保健体育に携わる教員を対象に、これまで実技指導の講習会などを開いてきました。
2008年度からの移行期間で武道を導入している中学校は県内で114校。報告された授業中の事故は、18件で骨折やねんざが多いということです。県教委では、9月までに武道研修会を実施し参加を義務化するほか、警察OBなど有段者の外部人材の紹介を予定しているということです。
また、3月末までに安全指導指針を作り全学校に配布。鹿児島県の例に習って、頭痛や胸の痛みなどを確認するチェックリストを作成するということです。
武道必修化まで、残りわずか。指導者と生徒へ安全対策の周知徹底が急がれます。
大分市の大洲運動公園はかつての大分空港跡地で、すぐそばでは27日慰霊祭がありました。
旧大分空港は現在の国東市ではなく大分市の中心部にありました。当時は別府湾に面していて1000メートルあまりの短い滑走路が一本でした。鹿児島から別府への観光客らを乗せた当時の富士航空の旅客機が着陸に失敗。オーバーランして土手に激突し炎上。乗客乗員20人が亡くなり、22人が重軽傷となる事故でした。事故現場近くにある寺、願西寺の境内にある慰霊碑には亡くなった全員の名前が刻まれています。事故直後、犠牲者の遺体は、ここに運ばれ安置されました。5年前から始まった慰霊祭。48年目となる27日もおよそ30人が集まり、黙とうしました。
50回忌にあたる来年は鹿児島などから遺族も招く予定にしています。
東日本大震災の被災地で出たがれきの受け入れについて、大分市の釘宮市長は、放射能の問題をクリアして市民の理解が得られれば協力していかなければならないという考えを示しました。
大分市は、東日本大震災の教訓を踏まえて新年度の一般会計当初予算案の中に過去最多の防災対策費として12億4000万円を計上しています。自主防災組織の強化や津波対策事業などで、来年3月をめどに大分市の全市一斉で防災訓練をする予定です。一方、被災地で問題となっているがれきの受け入れについては釘宮市長は「一日も早い被災地の復興のために私どもも協力をしていかなければならないと考えている」としました。また「基準値を早く公表するよう環境省に求めていきたい」と述べました。
アメリカ軍による東北地方での復旧支援活動「トモダチ作戦」に感謝する会が26日、由布市で開かれました。
陸上自衛隊湯布院駐屯地後援会が主催したもので、訓練のため日出生台演習場に来ているアメリカ海兵隊から指揮官のミアガニー中佐以下、およそ100人が出席しました。部隊は去年、東日本大震災後の行方不明者の捜索やがれきの撤去などの「トモダチ作戦」に加わりました。
主催者側が「同胞を助けてもらった感謝の意を表したい」とあいさつするとミアガニー中佐は「これからも訓練を重ねていざというときに役に立ちたい」と答えました。
隊員たちは、日本の文化を紹介しようと行われた餅つきに加わるなど、参加者と交流しました。実弾射撃はすでに19日に終了していて部隊は28、29日の2日間に分けて沖縄に戻る予定です。
ロンドンパラリンピックの出場を目指す陸上の中西麻耶選手が知事を表敬訪問しました。
由布市出身の中西選手は陸上で国内外の様々な大会に出場していて、100メートル走など4つの種目で日本記録を持っています。
また、2008年の北京パラリンピックでは100メートル、200メートルで入賞するなど好成績を収めています。去年100メートル走と走り幅跳びで世界ランキング3位に入ったことからロンドンで今年開催されるパラリンピックへの出場が有力とされています。中西選手は「メダルを獲りたい」と抱負を語りました。来月5日に渡米し、4月に現地で開かれる大会に備える予定です。