ルース駐日大使は同14日深夜に米専門家を官邸に常駐させたいと申し出たが、枝野官房長官は難色を示した。米は4号機の使用済み核燃料プールが干上がって爆発するのを懸念し、同17日に米国民の出国勧告を行うなど日米関係は危機に直面した。細野豪志補佐官らの日米調整会合が同22日に発足して、ようやく情報共有が進み関係が改善したという。
かねて米NRCは同時多発テロを受けて日本に核テロ対策強化を促していた。安全性が高まるチャンスだったが、「保安院は全く関心を示さなかった」(NRC幹部)。
■東電
東京電力の清水正孝社長は海江田経産相や枝野官房長官に繰り返し電話し、「とても現場はこれ以上もちません」などと撤退の許可を求めた
清水社長が3月15日午前3時ごろ、海江田経産相や枝野官房長官らに約1時間にわたって繰り返し電話し、第1原発からの撤退を再三申し入れていたことも判明した。
両大臣は午前3時20分ごろ、寝ていた首相を起こして報告したが、首相は「そんなことはあり得ない」と強く拒否。午前4時17分に清水社長を官邸に呼び「撤退はあり得ない」と直接念を押した。清水社長は消え入るような声で「はい」と答えたという。
東電は「全面撤退ではなく一部撤退の要請だった」としている。しかし民間事故調は「全面撤退でなければそこまで繰り返し電話しないはずだ」などと、全面撤退を求めていたと推定している。東電は聴取に応じていない。
東京電力、福島第1原子力発電所、清水正孝、菅直人、海江田万里、枝野幸男、事故調、細野豪志
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