- [PR]
[経済・IT]ニュース
【東日本大震災】木質バイオマス発電活発化 被災地のがれき処理 企業が受け入れ強化
2011.5.16 21:18
(1/2ページ)
地球温暖化対策としても有効で、木材チップなどを燃料に電力や熱供給などにつなげるバイオマス(生物資源)発電事業が東日本大震災後に活発化している。倒壊家屋など被災地の廃木材をチップに加工し、燃料として活用。東北地方に発電施設があるベンチャー企業が受け入れ態勢を強めている。(那須慎一)
「通常1年近くかかる産業廃棄物処理の許可がたった1カ月で下りた」
山形県村山市で木質バイオマス発電所や木質チップ加工所を運営している日本バイオマス開発の鈴木誠社長は、県の素早い対応に驚いている。
これまで同社は、一般の木材からチップを作るための廃棄物関連の許可しかなかったが、震災後、がれきに含まれる廃木材を受け入れるために必要な一般廃棄物、産業廃棄物の許可も申請、早期に受理された。
廃木材の仕分けが本格化すれば「被災地の廃材をどんどん受け入れられる。チップ加工だけでも従来の5倍の日量300トン程度は対応可能だ」と話す。
加工したチップは木質バイオマス発電所での使用に加え、他のバイオマス発電所への提供も予定し、バイオマス発電普及に弾みをつけたい考えだ。
省エネ支援ビジネスを行うファーストエスコは、福島県白河市のバイオマス発電施設が被災。「冷却水を取水できなくなったが、現在はほぼ能力いっぱいで昼夜稼働している」。被害が最小限だったこともあり、「できるだけ多くの廃木材を受け入れたい」としている。
- [PR]
- [PR]