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2012年2月27日

「ムカつく相手を一発で黙らせる」 8つのオトナ対話テクニック

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2012年02月27日 11時46分 by ttachi

 

 

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世の中には気の合う人、気の合わない人がいる。僕だってそうだ。

プライベートなら、気が合わない人とは疎遠になるだけで良いのでそれほどの問題にはならない。

だがこれがビジネスとなると別だ。

サラリーマンは上司を選べない。顧客の担当者を別の人に変えてくれという訳にもいかない。

どんなにムカつく相手とも、うまく渡り歩かないといけないのだ。

 

 

相手が自分に悪意を持ってイジワルなことを言ってきたとき。

皮肉をたっぷり混ぜて、他の人いる前で嫌なことを言われたとき。

ぶち切れてケンカすることはもちろんできないし、かといって言われっぱなしは悔しい。

 

 

そんな僕らの悩みを解決してくれる本と出会った。

ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術」という本だ。

 

 

ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術バルバラ・ベルクハン 阪急コミュニケーションズ 2009-12-09
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合気道からヒントを得たというこの本は、相手に対して攻撃したりケンカしたりする方法を教えるのではない。

相手の悪意を巧みに利用して相手と喧嘩にならず、自分も気分をスッキリさせてしまう方法を教えてくれる。

今日このエントリーでは、この本の中から僕が特に面白いと思ったテクニックを8つ抽出してみたい。

もし興味を持たれたら、是非本書を手に取って、残りのテクニックも身につけて欲しい。

では早速いってみよう。

 

 

ムカつく相手を一発で黙らせる8つの大人対話テク

1. やまびこトーク

上司と部下、夫婦、親子など、今後も良好な関係を継続したい相手はいるものだ。

そんな相手から思いも寄らない「ひどい!」と感じることを言われた時に使うのがこの「やまびこトーク」だ。

 

 

やり方は簡単。相手が責めてきた(とあなたが感じる)部分を相手にそのまま言い返すのだ。

上司が「昨日君が出してきた報告書はずいぶん雑だったね」と言ってきた場合。

あなたは「すみません、どのような点に雑と感じられたのでしょうか」と返す。

夫が「今日君が作った弁当、ひどい味だったぜ」と言ってきたら、

あなたは「あらそう。で、何がそんなにひどかったの?」と返す。

カッと腹を立ててはいけない。対話を申し出るのだ。

 

 

これは言われっぱなしにしてしまうよりもずっと建設的な効果を生む。

相手に悪意があるのか、それとも本当に自分に落ち度があるのかも明確になる。

 

 

もしかしたら上司はあなたが受け取った報告書の間違いにより何かの不利益を得たのかもしれない。

ひょっとしたら夫は弁当を同僚に味見させた時、たまたま豚肉が生焼けで恥をかいたのかもしれない。

普段から関係がある相手が自分を責める時には理由があることが多い。

その理由を聞き出すことで、無駄なケンカや精神的対立を避けることができるのだ。

 

 

2. 賑やかな沈黙

これはお馴染の「スルー力」である。

こちらは見ず知らずの相手から突然失礼なことを言われた時などにとても有効だ。

リアルな世界ではもちろん、ネット上の言論で最大の効果を発揮する。

 

 

沈黙の効果はとても大きい。相手の発言が宙に浮いてしまい、相手がいかに詰まらないことを言ったかがハッキリするからだ。

でも、それでは物足りないという方もいるだろう。ムカつくことを言われてそのままにできない、という人も多いだろう(もちろん僕もそうだ)。

そんな時に有効なのが、この賑やかな沈黙だ。

ネットの場合は難しいのだが、リアルに相手と対面している時には有効だ。

 

 

相手に失礼なことを言われても返事をしない。沈黙である。

そして身振りを付ける。

たとえば「びっくりしたような顔をする」、「悲しそうな顔をして相手をじっと見つめる」

さらには「表情を変えず相手をじっと見つめる」なとだ。

 

 

日本人はジェスチャーで相手に意志を伝えることが欧米人ほど上手くない。

だが、この賑やかな沈黙は、顔のほんの小さな変化だけで相手にこちらの感情を伝え、相手がいかに愚かな発言をしたかを理解させることができる。

 

 

ネットの場合は、相手の発言を完璧に無視してそのまま別の会話を続けたりするのが有効だ。

暴言を吐いている人間に興味を持たなければならない理屈はないのだ。

 

 

 

 

3. ひとことコメント「そうなんだ」

これも日常的にとても良く使われるテクニック。

ただ黙っているだけでは悔しい、もしくは間が持たない。何か言わないと相手が怒り出す。

そのような際に様々な応用パターンで使えるのがこのテクニックだ。

 

 

相手によって敬語のレベルを変えるだけで、どんなシーンでも活用できる。

「あなた最近ずいぶん更けたわね」→「あ、そうなんだ」(夫婦の会話)

「チケット売り場のあの行列の酷さはなんだ!」→「さようでございますか」(顧客からのクレーム)

利害関係のない相手など、経緯を漂わせる必要がないシーンでは、もう少し大胆にしても良いだろう。

「ふーん」、「へー」「はあ」など。

 

 

いずれにしても、ここには「意味がない」ことが重要だ。

不愉快な発言を意図的にする相手は、あなたを挑発したくてわざわざ攻撃的なことを言っていることが多い。

そんな時に一番してはいけないのは、相手の挑発に乗ることだ。

そして挑発する側に一番ダメージを与えるのは、相手にされないということだ。

 

 

4. ほめ言葉

こちらは横柄な物言いの人に対する返し技。特に接客業などで有効なテクニックだ。

横柄な人というのは、日常的に欲求不満な人が多い。

「俺はこんなに凄いのになぜ皆俺の凄さに気づかないのだ」そんな風に考えている人が多い。

 

 

そんな相手に捕まってしまい横柄な物言いに辟易とした時には、相手を褒めることが有効な場合がある。

横柄な人は大体自分の話ばかりをしたがるものだ。

だから、その「話が面白い」「専門的な知識レベルが高い」「物知りだ」「頭の回転が速い」などをキーワードに相手を褒めるのだ。

 

 

「心にもないことを言うのは嫌だ」という心理が働くことがあるだろう。

それは尤もなことだ。だから相手を褒める際は上っ面だけを見て褒めるのではなく、「この人にもこんないい点があるんだな」と自分を納得させてから褒めると良い。

相手の思わぬ利点が見つかり、その人を見直すきっかけになるかもしれない。

 

 

 

 

5. 迂回トーク

これも接客業などで有効なテクニック。

一言で言うと、突然別の話題を振って、話しを中断させてしまうというもの。

 

 

本書で例に挙げているのは、カスタマーサポートの電話で相手が暴言を吐いてきた時に、「あ、すみません。ちょっと電話の回線が混信しているようで、雑音が多いようです」というような話題を振ってしまうというもの。

 

 

家庭では、子供でもうまく使いこなすことがある。

母親に「宿題はもうやったの?終わるまで出かけちゃダメよ!」と言われたとき、

気の利いた子供はすかさず「ママ、玄関の方で物音がしてる。誰か来たみたいだよ?」と返す。

 

 

そしてご存じの通り、この手法は政治家なども良く使う方法だ。

国会で野党から追求された総理大臣は、「Yesですか?Noですか?」という質問に、

「政府与党としましては、昨今の厳しい労働環境をかんがみ〜」と、一見関係ありそうで全然関係のない話題を振って、はぐらかしてしまうのだ。

 

 

うまく立ち回るべきときには穏やかに、そして関連性のある話題を注ぎ足そう。

そして利害関係がなくある程度どくっけを持たせても良いときは、あからさまに別の話題、全然関係のない話題を振って相手をビックリさせよう。

話の腰を折ることで、相手の勢いを止めることができる。

 

 

6. 場違いなことわざ

こちらは高等テクニック。

嫌味な相手から繰り出されるしつこい口撃に対抗するためにとても有効だが、人間関係を選んで使って欲しい。

取引先などに使うと相手を激高させる可能性もあるので要注意。

 

 

使い方は簡単だ。

「あなたってちゃんとした教育を受けてないような話し方をするね」という嫌味に対しては、

「そうなの。祖母がいつも言ってたんですよ。早起きは三文の得だって」と返す。

 

 

一対一の時よりも、大勢がいる席で使うと有効だ。

なぜなら相手はこの場違いなことわざがなぜ出てきたのかを理解しようと混乱するからだ。

しかも、「どういう意味よ」と質問はしにくい。ことわざの意味が分かっていないと思われたくないからだ。

すると、相手はうやむやな気分になって黙ってしまう。これで一件落着というわけだ。

 

 

 

 

7. 諍いの原因を明らかにする

ここからはちょっと真面目な話し。

突発的な悪意の応酬ではなく、長年凝り固まってしまったような困った人間関係というのがある。

例えば隣同士で猛烈に中が悪い。離婚した後も子供のことなどで諍いが絶えない元夫婦など。

この手の問題が居座ると、僕らのストレスはとても高くなり、それだけで人生は色褪せてしまう。

 

 

そのような状況をもし本当に解決したいなら、しっかり考えなければならない。

その時に必要なことは、低次元のいがみ合いから脱却して、冷静に話し合うと決めることだ。

 

 

「どうして自分だけが」「あいつのせいで私が譲歩するなんて論外!」

僕らはこのように反射的に怒鳴ってしまいがちだ。

 

 

でもあなたがそれを続けている限り問題は解決しない。

本当に問題を解決したいなら、まずは今までの自分が低レベルのいがみ合いに囚われていたことを認め、冷静になろう。

 

 

そしてその上で、話し合いの基盤をつくっていこう。

その際に必要になるのは以下の手順だ。

 

  • まず自分の気持ちを知る
    • 私の望みと欲求は何だろう
    • 相手に何を望んでいるのだろう
    • 何を恐れているのだろう
    • 絶対に譲れないことは何だろうか
  • 気持ちを静めてから話しをする
  • 期待しない
  • 自分の気持ちを話し、相手の気持ちをあれこれ解釈しない
    • あなたのしたことは何か、そしてなぜそれをしたのか
    • 不安に思っていることはなちか
    • ガッカリしたり、イライラしたり傷ついたりしたのはなぜか
  • みんなが最後まで話せるようにする
  • いま問題になっていることについてだけ話す
  • 攻撃されてもやり返さない
  • 解決法を探る
  • 忍耐強く、楽天的に

 

 

8. 相手を認める

多くの人間関係において、「相手を認める」ことで諍いが終わることも多い。

「君の主張は理解した」「あなたが何を言いたかった分かった」

この一言が非常に効果的な場合もある。

 

 

間違えてはいけないのは、あなたが相手の主張を受け入れたと表明する必要はまったくないということだ。

ただ単に、相手が言っていることを理解した、僕の意見とは違うけどね、ということを表明するだけだ。

 

 

使い方は以下のようになる。

「そうですね。あなたの目から見れば、それは正しいことになりますね」

「そうだね、君の立場からすればそうだろうね」など。

自分の意見と相手の意見が違うことが問題なのではない。

 

 

相手の意見と違う状況をお互いが譲らず、自分の主張に相手を屈服させようとするからトラブルになるのだ。

「君の意見は間違っている!」いくらそう叫んでも、相手には相手の意見があり、主張があるのだ。

人それぞれが違うということを認めることで、相手も、そして自分も冷静になることができる。

 

 

 

 

まとめ

ケンカや諍いが起こるのは、お互いが感情的になり、先に怒った人間のレベルに相手が下りてしまうために起こることが多い。

この本では、一方が悪意を持っていたり攻撃してきた際の対処法を示している。

 

 

そして数多くのテクニックが示されているが、根元は実は一緒だ。

一つは「相手の挑発にのらず冷静でいろ」ということ。

もう一つは「相手を論破することが勝ちではなく、お互いが平和な気持ちになることが勝ち」ということだ。

 

 

この本はドイツ人が書いたものなので、日本人とのメンタリティの違いを感じる箇所もある。

ドイツ人は笑うかもしれないが、日本人は激怒じゃないか?と心配する部分もあった。

でも、総合的に見て、「オトナの対話術」とは、冷静さを失わないことだ、という意味では共通だったと思う。

 

 

関係を断ち切れないけどすごく苦手な人が身近にいる。

いつも相手につけ入らせる隙を作ってしまい後から慌てている。

おこりっぽくてすぐ心にもないことを言ってしまい後から反省する。

 

 

そんな方は、是非本書を熟読してみると良いだろう。

タイトルは煽り気味だが、実は冷静な本だ。

 

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