情報の真偽を見分けるコツ
私の前回のブログ記事で、中国語で書かれた日本のニュースを紹介しました。
日本のマスコミが報道しない日本のニュース
もう一度、この中国語記事の訳をここに掲載します。
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「二次元キャラクターとの婚姻を認める法案が日本の衆議院で通過」
昨日、日本の衆議院にて賛成480反対0で二次元キャラクターとの婚姻を認める法案が通過した。
本法案を提出した吉村議員によれば、現在日本人男性の99%が三次元に興味を持てず、二次元キャラクターの抱き枕と一緒に過ごすことを好んでいるという。
今回の法案が可決することで、日本人男性は晴れて二次元キャラクターとの結婚が可能になる。本法案で想定している二次元キャラクターは抱き枕かロボットだ。彼らはパートナーとともに役所で婚姻届けを提出することが可能になる。
法案可決の結果を知り、議会の外で待機していオタクたちは歓喜に沸き返り、彼らの抱き枕−もはや正式なパートナー−にキスをするなどしていた。
その中の一人である音夢さん(80歳)は、「嫁とついに結婚ができる。ついに私の嫁に法的な身分が与えられるのです。私が生きている間にこの法律ができるとは夢みたいだ。」と語った。
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私は思わず笑ってしまいました。ウィットを欠いた虚構新聞のような記事だったからです。
しかしながら、Facebookで出回っていたこのニュース、多くの中華系の人達は内容を鵜呑みにしているようでした。「日本人は本当に変態だ!」などと中国語で書かれたコメントが多く見られました。
これはおそらく、彼らと日本の間には、言語的にも文化的にもアクセスを妨げる壁があるため、異国でこのようなことが起こってもおかしくない、と感じたからでしょう。ある意味仕方が無いかもしれません。
私としては、これはネタ的に面白い記事だったので、リルログで紹介しようと思いました。このようなちょっとしたネタ記事を読者の方々に楽しんでもらえれば、と思ったからです。もちろん、この記事内容を信じる日本人は、まずいないだろうと思っていました。
ところが、ブログ記事をアップした直後から、Twitter上などでこの記事内容を信じてツイートしている人をちらほら見かけました。
これには正直驚きました。自分の想定していたseriousness(本気)とjoke(冗談)のボーダーライン設定がずれていたことに気づき、反省しました。
それと同時に、こうも思いました。なぜ日本人の中にもこんな荒唐無稽な内容を信じてしまう人がいるのか、と。
もしかすると、ブログ記事が「日本のマスコミが報道しない日本のニュース」と題してあったたため、日頃から抱いているマスコミへの不信感が、このような誤解へと繋がってしまったのかもしれません。とりわけ、原発事故以降はこのような不信感が増幅されているものと思います。
しかしながら、どんな情報であれ、それが信頼できるものかどうかをきちんと判断できなければ、ネットなどで氾濫する情報に振り回され、時にはデマを信じてしまう危険性があります。
それでは、情報の真偽を見分けるには、どのようにしたら良いのでしょうか。
上の中国語記事の内容を例に、以下に見ていきましょう。
• 情報の真偽を見分けるコツ1: Googleで検索する
今回の記事の内容は「衆議院で二次元キャラクターと婚姻できる法案が可決された」というものですから、Googleで「衆議院」「二次元」「アニメ」「婚姻」「結婚」「法案」などのキーワードを打ち込んで検索します。
「吉村議員」というかなり特異性の高いワードも出ているので、これも入れてみます。
これらのキーワードで実際に検索しても、このニュースを伝える日本語のサイトは出てきません。
マスコミが報道しないからだ!という人もいるかもしれませんが、もし本当ならば、マスコミが報道しなくても、政治に通じた一部の人々や二次元好きな人々が間違いなくこのことについて言及しているはずです。
• 情報の真偽を見分けるコツ2: 情報ソースを明記しているかどうかチェックする
前回のブログ記事には、新聞記事の画像キャプションと「Facebookで流れてきた」という情報以外には出典が明記されていません。
このように、情報ソースを明示していない記事などは、とりあえず信じないでください。
ちなみに、私もこの中国語記事の発信元を調べてみたのですが、どの新聞記事なのか分からずじまいでした(繁体字で書かれた北京語なので、台湾から発信された情報の可能性が高いです)。
• 情報の真偽を見分けるコツ3: 数字に注目する
情報に出てくる数字も、その情報の真偽を判断する際の重要な手がかりとなります。
例えば、今回の記事には「衆議院にて賛成480反対0で二次元キャラクターとの婚姻を認める法案が通過」や「日本人男性の99%が三次元に興味を持てず」というように数字が出ています。
これらの数字を見るだけで、この情報が嘘ということが分かります。
というのも、衆議院で定員の全数にあたる480人が賛成で、反対票を投じた議員が一人もいない、などということは、きわめて起こりにくいからです。
さらに、日本人男性の99%が三次元に興味がなく、二次元キャラクターを好んでいるなんて、どう考えてもおかしいですよね。あなたのまわりに100人の男性がいたとしたら、リアルの女性に興味があるのは、たったの1人しかいないことになってしまいます。
今回の記事は、数字を見ただけで嘘とわかるような例でしたが、ぱっと見ても分からない場合は数字も含めてキーワード検索すると良いでしょう。
というわけで、よく嘘の情報に振り回されることがあると感じる方は、以上の3点を意識しながら情報と付き合っていくことをおすすめします。
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わーーー・・・。
びつくりです・・・。
中国はどうしてありえない報道を???
日本人の方々が日本人は皆2次元が好きなのかと
おもっているのではないか心配です・・・。
でも、日本の2次元のアニメはもう世界中
大人気ですもんね♪
外国の方もコスプレなさったり♪
経済効果にはいいのかと♪
私は確実に3次元です!(笑)
礼。