国策被害・静岡新聞論壇記事屋山太郎氏への抗議
昨日、2月11日。
福島の原発国策被害者の方々のお話しをお伺いし、本当に酷いこととつらい思いがしました。
福島原発「国策被害」で、故郷を追われたひとびととともに、わたしたちは失われてきた自然を哀惜せずにはいられません。
「ふるさと」というよく知られた歌は、美しく切なくひびきます。
この歌を歌う時、ふるさとから遠く引き裂かれて、親、兄弟、ともだちに二度と会う事もできずに、年老いて死んでいこうとする大勢の女性たちのことも、また同時に思い浮かべてほしいのです。
私たちが、原発国策災害をとめられなかったのは、その当時の政治家、(現)自民党議員の言葉を信じたからです。そして、真実が、政府、国家行政によって、ひたすら隠しつづけられ、市民に原発の危険性と脆弱性が、いちどたりとも説明されたことがなかったためです。
そうではあっても、私たちは、無辜なる被害者であると言い切っていいとは、私には思われません。
少なくとも国策を推進した政治そのものを、きちんと検証してきたならば、あるいは原発を54基も建設させてしまわずに済んだかもしれない、その可能性はあったのです。
過疎と貧困を推進するような、中央集権的な経済政策に、警告を発しつづけた農家、市民、社会保障学者、公害被害者の声は、確かにあったのです。
私もふくめて、私たちの村は、政治的な話題を、もめごとのように感じ、ちがう意見を主張する人を排除するような閉鎖的精神を育ててきた、という側面もあったのではないのでしょうか。
こどもの未来に、大人たちは、責任を持っています。
ですから、政治的な問題が、自分たちの将来の生活を決定することに、自分の意思、意見を持つべきだったのだろうと思います。
日常の煩瑣に追われ、人間関係のいごこちのよさを壊したくなくて、あるいは自分の本音を殺してしまった、ということも、あったのだろうと思います。
福島原発人災、「国策被害」は、国家、関連企業総体の責任をきちんと追及しなければなりません。二度と繰り返してはならないからです。
今度こそ「長いものには巻かれよう」といった受け身な態度をから抜け出して、わからなくても自分で考え、自分で結論を探さなければなりません。
それこそが、この国には育たなかった、「民主主義」の第一歩、主たる民の生誕であるからです。
3・11以降「国家」が、いかにひとびとの生活を奪い、破壊し、だまし続けるものなのか、私たちは、はっきりと理解しました。
みなさまに、心から訴えます。
どうぞ、「ふるさと」を謳う、元「日本軍」慰安婦被害者たちを、忘れないでください。
主たる民なき明治時代に、戦争は、国策として開始されました。
戦争という旧日本帝国の「国策加害」は、自国の民と、他国の民に、苦痛と苦難を与え続けてきました。
その被害、災害は、日本への原爆被害をともなって、被害国、加害国を問わず、いまだにわたしたちを苦しめています。
元「日本軍」慰安婦被害者たちは、被害事実はなかった、と言い張る「国策」により、被害を回復されるどころか、「うそつき」呼ばわりされています。
あまりに深刻で、非人道的な仕打ちを受け続けているのです。
どうぞ、以下の静岡新聞社「論壇」記事をお読みください。
屋山太郎という政治評論家が書いた記事です。
被害者の名誉尊厳に対して、被害回復のため、反論を書かせていただきたいと、新聞社にお願いしましたが、いまだ返答がありません。
私は、報道者の精神に、信頼したいと思います。
元日本軍「慰安婦」被害者のことを、話された時、真剣に聞いてくださった編集局の方々、関連記事を掲載してくださった記者の方々の良心に、信頼し、いまだに御返信をいただけるものと、待ち続けているのです。
記事、抗議文ともアップしました。
(新聞記事の取り扱いは、ご注意いただき、転送、転載歓迎でお願いいたします。)
12月21日(水曜日)静岡新聞朝刊2面
論壇 政治評論家 屋山太郎
「従軍慰安婦」問題は虚構
「実りなき日韓首脳会談」
野田首相と韓国の李明博大統領との会談は全く意味のない会談に終わった。
野田首相は未来志向の大局観を語る政治家だ」との印象を受け、新しい日韓関係を拓こうとしていただけに、今回の会談にはがっくりきたことだろう。
韓国の「従軍慰安婦」問題は実は全くの虚構の話なのだ。
戦時中「従軍看護婦」「軍属」という職種は存在した。
内地では工場要員として兵役以外の男子は「徴用」された。
女学生などは「挺身隊」として工場に配属された。この時代「慰安婦」は公認で、陸軍が進出した基地に慰安所の経営者が出張って「慰安所」を設営した。
襲撃を受ける可能性がある地域では基地の中に”間借り“をした。
慰安婦の中には韓国で親が娘をキーセンとして置屋に売り、その置屋がキーセンを慰安所に送ることはあったようだ。
これは当時としては”商行為“であり軍が強制的に慰安婦として連行してきた事実はない。
軍が残した何千枚の指令所を点検して明白になっている。
この結果、中学校の教科書から「従軍慰安婦」という単語が消されたのである。
韓国人が従軍慰安婦にこだわるのは、日本人の吉田清治という詐話師がいて「済州島で女狩りをした」という本を出版したからだ。
しかしこの女狩りを検討した済州島の女性記者が島内の古老に聞き回って「事実でない」ことが検証された。ところがその前に吉田清治作の”女狩り“がテレビドラマとなって韓国民を憤激させた。
一度出来上がってしまった映像は、いくら否定しても消えない。
「賠償請求権は解決済み」
韓国政府はことあるごとに日本政府に謝罪しろという。
日本側も面倒になって「すみません」と応ずる。
「ならば応分の賠償をせよ」というくり返しが始まったのだ。
村山内閣では基金を創って“慰安婦”だったと自称する人たちに慰謝料を払ったこともある。
しかし日韓関係の基本となるのは1965年の日韓基本条約に伴う日韓請求権・経済協力協定だ。
この中に賠償請求権問題は「完全かつ最終的に解決」とある。
同協定には議事録が付属しており、この中に「将来おこってくる問題もすべて含む」と念を押しているのである。
「基本条約締結時に取り上げられなかった」と韓国側はいうが、それも含んで解決されたのだ。外交当局や国際条約の専門家なら、条約を一読して理解できるはずだ。
国内からそういう声がでないのは”政治ネタ“として何度も利用できると考えているからだろう。
北朝鮮は金正日総書記が17日に死去したと19日発表した。
韓国は直ちに北に対して危機対応体制をとった。
これに先立って韓国海洋警察の隊員が中国漁船の船員に刺殺され、中韓関係はより緊張しつつある。
さらに大局をみれば、中国の膨張政策にアメリカは周辺国と共に封じ込め政策で対抗しようとしている。
アメリカが中東から軍を引いて、新たな中国封じを展開しようという時に、韓国は無実の件で日本に文句をつける。
この外交音痴は度し難い。
抗議文
市民の増田都志美と申します。以下の記事につき、お伺いします。
12月21日(水曜日)静岡新聞朝刊2面
論壇 政治評論家 屋山太郎
「従軍慰安婦」問題は虚構
屋山氏は「従軍慰安婦」問題は虚構だと見出しを付けた上で、その理由を、以下のように書かれました。
「韓国人が従軍慰安婦にこだわるのは、日本人の吉田清治という作話師がいて「済州島で女狩りをした」という本を出版したからだ。
しかしこの女狩りを検討した済州島の女性記者が島内の古老に聞き回って「事実でない」ことが検証された。ところがその前に吉田清治作の“女狩り”がテレビドラマとなって韓国民を憤激させた。」
吉田清治氏の著作が不正確だろうと、正確であろうと、それは日本軍「慰安婦」被害があった事実そのものを否定できる根拠にはなりません。
被害者、加害者証言と、被害事実の証拠文書、国連各委員会での勧告、2007年アメリカ連邦議会下院、カナダ国会下院、オランダ国会下院、台湾立法院、ヨーロッパ議会、韓国国会、日本地方自治体による諸決議、議会での調査と審議の結果、事実認定がされています。
日本の司法でさえ、9件中、8件の日本軍「慰安婦」賠償請求裁判において、事実認定をしているのです。
慰安婦問題を研究された吉見義明さんも、吉田さんの著作の不正確さをきちんと公言された上で、裏付け資料を提出されています。
屋山氏が積極的に「論壇」記事のような内容の発言を行い続けているため、「慰安婦は公娼であって、「従軍慰安婦」問題は虚構である」という「作話」は後を絶ちません。
屋山氏は、自身の社会的地位を使い、言論での加害行為を、被害者女性たちと支援者たちに与え続けているのです。
ブッシュ前政権で国家安全保障委員会議上級アジア部長を務めた経歴のあるマイケル・グリーン氏でさえ「軍「慰安婦」とされた女性たちが強制されたかどうかは関係ない。
問題は、慰安婦たちが悲惨な目に遭ったということであり、永田町の政治家たちはこの基本的事実を忘れている」と発言しています。
屋山氏が「論壇」で書かれたように「韓国人が従軍慰安婦」にこだわる原因は、吉田清治氏の著作や映画による影響では、決してありません。
元日本軍「慰安婦」被害者が、このような言論によって、いまだに被害を受け続けている事実を、人道的にどう考えるべきなのか、というところにあるのです。
あまりに非人道的な言論に対して、良識ある市民が怒りを持つのは、当然であると言えないでしょうか。
このような、事実を歪曲し、被害者の名誉をことさら蹂躙する、暴力的ともいえる言論を大手地方新聞である静岡新聞社が堂々と「論壇」に掲載されるとは、大変な驚愕と落胆を感じざるを得ません。
日本軍「慰安婦」の被害者たちは、終戦後、性奴隷から解放されて現在に至るまで、長期わたるリハビリを経て、かろうじて日常生活を送っているのです。
屋山氏の言論は、年老いた被害者たちに、「売春婦」「うそつき」という罵声をあびせ、再び彼女たちを殺しめようとしているのです。
被害者たちは、高齢でひとり、またひとりと亡くなっています。
20万人以上と推定されている、いまだに被害を名乗りできないで、ひっそりと生きている被害者たち全てが息絶えるまで、屋山氏は「慰安婦問題は、嘘だ」と言い続け、彼女たちを罵倒し続けるのでしょうか?
被害者たちの社会的名誉と尊厳を、蹂躙しつづけるのでしょうか?
被害者たちが息絶えるまで、生涯にわたって、その精神的苦痛、身体的苦痛に、なお鞭打とうとするのでしょうか?
屋山太郎氏の悪意に満ちた言論を、この社会的名誉のある静岡新聞社が、堂々と掲載されるのは、どのような判断からでしょうか?
わたしたち支援者、被害者の司法への訴え、被害国、加害国日本政府への働きかけの結果、ようやく韓国通商部と、政府が動こうという重要な歴史の節目にあります。
重い歴史の扉が、ようやく開こうとしているのです。
貴社が論壇記事を訂正もせず、このまま日本軍「慰安婦」問題が全くの虚構であると、一般市民に流布させたままにしておけば、日本の支援者と被害者のみならず、国際社会と市民は落胆し、かつ激怒することでしょう。
私は、屋山太郎氏の論壇記事については、過去2度貴社に対して抗議をしてきました。
このたびの論壇記事は、かつてない「悪質な虚偽」であり、記事を書かれた屋山太郎氏と、この記事の掲載を決定した静岡新聞社に強く抗議いたします。
以下の二点につき、お伺いいたします。
① 屋山太郎氏の論壇記事に書かれている内容を、静岡新聞社は「虚偽である」と知っていたか。あるいは知らなかったか。
②論壇記事の内容に日本軍「慰安婦」被害者と支援者に対する名誉侵害が認められる場合、静岡新聞社は記事の内容を検証して、論壇掲載事実を謝罪する社会的責務があるのではないか。
具体的には、論壇記事訂正と謝罪文の掲載、また反論文の掲載等の手段によって、被害回復がなされるべきであり、新聞社は報道機関としてそのような社会的責務を負うと考えるが、いかがか。
以上、2点につきご回答をお願いします。
回答は文章でお送りくださるよう、お願い申し上げます。
この記事は、意図的な被害事実の誤認を、読者に与えようとしていまます。
したがって、前回の抗議の時に貴社がご回答された「多様な言論があり、それを中立的立場から掲載する」との御説明は、今回はできません。
掲載された時点で、被害者、支援者への「権利侵害」「名誉棄損」を与えているからです。
今までの貴社論壇記事への抗議の経過から、あるいは何らかの訂正記事が掲載されるかと考え、毎日貴社新聞記事を読み漁ってきました。
記事掲載からひと月たちましたが、残念ながら、何ら訂正記事が掲載されませんでした。論壇記事が、一方的に読者に流布されてしまったままです。
このままでは、被害がさらに拡大してしまいます。
三度も抗議することは、私にとっても真に不本意で、こんな事に時間をとられるのは、裕福ではない私にとって、大変な苦痛ですが、とても放置できない内容の記事でした。
どうぞ新聞社の社会的責任、人道的責任をよくご考慮下さった上で、質問に対する誠意あるご返答をお待ちしております。
記者の皆様の報道精神に信頼し、貴社の今後のご発展を心より祈念しております。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
2012・2月8日 増田都志美
宛先
静岡新聞社
制作センター 電話 054-289-4141
ファックス 054-284-9348
※抗議文の訂正箇所をいただいきました。
日本地方自治体による諸決議、=日本の37地方議会による意見書
日本の司法でさえ、9件中、8件=10件中8件
韓国通商部=韓国外交通商部
どうぞ、私の祈りが天に
届きますように!
福島の原発国策被害者の方々のお話しをお伺いし、本当に酷いこととつらい思いがしました。
福島原発「国策被害」で、故郷を追われたひとびととともに、わたしたちは失われてきた自然を哀惜せずにはいられません。
「ふるさと」というよく知られた歌は、美しく切なくひびきます。
この歌を歌う時、ふるさとから遠く引き裂かれて、親、兄弟、ともだちに二度と会う事もできずに、年老いて死んでいこうとする大勢の女性たちのことも、また同時に思い浮かべてほしいのです。
私たちが、原発国策災害をとめられなかったのは、その当時の政治家、(現)自民党議員の言葉を信じたからです。そして、真実が、政府、国家行政によって、ひたすら隠しつづけられ、市民に原発の危険性と脆弱性が、いちどたりとも説明されたことがなかったためです。
そうではあっても、私たちは、無辜なる被害者であると言い切っていいとは、私には思われません。
少なくとも国策を推進した政治そのものを、きちんと検証してきたならば、あるいは原発を54基も建設させてしまわずに済んだかもしれない、その可能性はあったのです。
過疎と貧困を推進するような、中央集権的な経済政策に、警告を発しつづけた農家、市民、社会保障学者、公害被害者の声は、確かにあったのです。
私もふくめて、私たちの村は、政治的な話題を、もめごとのように感じ、ちがう意見を主張する人を排除するような閉鎖的精神を育ててきた、という側面もあったのではないのでしょうか。
こどもの未来に、大人たちは、責任を持っています。
ですから、政治的な問題が、自分たちの将来の生活を決定することに、自分の意思、意見を持つべきだったのだろうと思います。
日常の煩瑣に追われ、人間関係のいごこちのよさを壊したくなくて、あるいは自分の本音を殺してしまった、ということも、あったのだろうと思います。
福島原発人災、「国策被害」は、国家、関連企業総体の責任をきちんと追及しなければなりません。二度と繰り返してはならないからです。
今度こそ「長いものには巻かれよう」といった受け身な態度をから抜け出して、わからなくても自分で考え、自分で結論を探さなければなりません。
それこそが、この国には育たなかった、「民主主義」の第一歩、主たる民の生誕であるからです。
3・11以降「国家」が、いかにひとびとの生活を奪い、破壊し、だまし続けるものなのか、私たちは、はっきりと理解しました。
みなさまに、心から訴えます。
どうぞ、「ふるさと」を謳う、元「日本軍」慰安婦被害者たちを、忘れないでください。
主たる民なき明治時代に、戦争は、国策として開始されました。
戦争という旧日本帝国の「国策加害」は、自国の民と、他国の民に、苦痛と苦難を与え続けてきました。
その被害、災害は、日本への原爆被害をともなって、被害国、加害国を問わず、いまだにわたしたちを苦しめています。
元「日本軍」慰安婦被害者たちは、被害事実はなかった、と言い張る「国策」により、被害を回復されるどころか、「うそつき」呼ばわりされています。
あまりに深刻で、非人道的な仕打ちを受け続けているのです。
どうぞ、以下の静岡新聞社「論壇」記事をお読みください。
屋山太郎という政治評論家が書いた記事です。
被害者の名誉尊厳に対して、被害回復のため、反論を書かせていただきたいと、新聞社にお願いしましたが、いまだ返答がありません。
私は、報道者の精神に、信頼したいと思います。
元日本軍「慰安婦」被害者のことを、話された時、真剣に聞いてくださった編集局の方々、関連記事を掲載してくださった記者の方々の良心に、信頼し、いまだに御返信をいただけるものと、待ち続けているのです。
記事、抗議文ともアップしました。
(新聞記事の取り扱いは、ご注意いただき、転送、転載歓迎でお願いいたします。)
12月21日(水曜日)静岡新聞朝刊2面
論壇 政治評論家 屋山太郎
「従軍慰安婦」問題は虚構
「実りなき日韓首脳会談」
野田首相と韓国の李明博大統領との会談は全く意味のない会談に終わった。
野田首相は未来志向の大局観を語る政治家だ」との印象を受け、新しい日韓関係を拓こうとしていただけに、今回の会談にはがっくりきたことだろう。
韓国の「従軍慰安婦」問題は実は全くの虚構の話なのだ。
戦時中「従軍看護婦」「軍属」という職種は存在した。
内地では工場要員として兵役以外の男子は「徴用」された。
女学生などは「挺身隊」として工場に配属された。この時代「慰安婦」は公認で、陸軍が進出した基地に慰安所の経営者が出張って「慰安所」を設営した。
襲撃を受ける可能性がある地域では基地の中に”間借り“をした。
慰安婦の中には韓国で親が娘をキーセンとして置屋に売り、その置屋がキーセンを慰安所に送ることはあったようだ。
これは当時としては”商行為“であり軍が強制的に慰安婦として連行してきた事実はない。
軍が残した何千枚の指令所を点検して明白になっている。
この結果、中学校の教科書から「従軍慰安婦」という単語が消されたのである。
韓国人が従軍慰安婦にこだわるのは、日本人の吉田清治という詐話師がいて「済州島で女狩りをした」という本を出版したからだ。
しかしこの女狩りを検討した済州島の女性記者が島内の古老に聞き回って「事実でない」ことが検証された。ところがその前に吉田清治作の”女狩り“がテレビドラマとなって韓国民を憤激させた。
一度出来上がってしまった映像は、いくら否定しても消えない。
「賠償請求権は解決済み」
韓国政府はことあるごとに日本政府に謝罪しろという。
日本側も面倒になって「すみません」と応ずる。
「ならば応分の賠償をせよ」というくり返しが始まったのだ。
村山内閣では基金を創って“慰安婦”だったと自称する人たちに慰謝料を払ったこともある。
しかし日韓関係の基本となるのは1965年の日韓基本条約に伴う日韓請求権・経済協力協定だ。
この中に賠償請求権問題は「完全かつ最終的に解決」とある。
同協定には議事録が付属しており、この中に「将来おこってくる問題もすべて含む」と念を押しているのである。
「基本条約締結時に取り上げられなかった」と韓国側はいうが、それも含んで解決されたのだ。外交当局や国際条約の専門家なら、条約を一読して理解できるはずだ。
国内からそういう声がでないのは”政治ネタ“として何度も利用できると考えているからだろう。
北朝鮮は金正日総書記が17日に死去したと19日発表した。
韓国は直ちに北に対して危機対応体制をとった。
これに先立って韓国海洋警察の隊員が中国漁船の船員に刺殺され、中韓関係はより緊張しつつある。
さらに大局をみれば、中国の膨張政策にアメリカは周辺国と共に封じ込め政策で対抗しようとしている。
アメリカが中東から軍を引いて、新たな中国封じを展開しようという時に、韓国は無実の件で日本に文句をつける。
この外交音痴は度し難い。
抗議文
市民の増田都志美と申します。以下の記事につき、お伺いします。
12月21日(水曜日)静岡新聞朝刊2面
論壇 政治評論家 屋山太郎
「従軍慰安婦」問題は虚構
屋山氏は「従軍慰安婦」問題は虚構だと見出しを付けた上で、その理由を、以下のように書かれました。
「韓国人が従軍慰安婦にこだわるのは、日本人の吉田清治という作話師がいて「済州島で女狩りをした」という本を出版したからだ。
しかしこの女狩りを検討した済州島の女性記者が島内の古老に聞き回って「事実でない」ことが検証された。ところがその前に吉田清治作の“女狩り”がテレビドラマとなって韓国民を憤激させた。」
吉田清治氏の著作が不正確だろうと、正確であろうと、それは日本軍「慰安婦」被害があった事実そのものを否定できる根拠にはなりません。
被害者、加害者証言と、被害事実の証拠文書、国連各委員会での勧告、2007年アメリカ連邦議会下院、カナダ国会下院、オランダ国会下院、台湾立法院、ヨーロッパ議会、韓国国会、日本地方自治体による諸決議、議会での調査と審議の結果、事実認定がされています。
日本の司法でさえ、9件中、8件の日本軍「慰安婦」賠償請求裁判において、事実認定をしているのです。
慰安婦問題を研究された吉見義明さんも、吉田さんの著作の不正確さをきちんと公言された上で、裏付け資料を提出されています。
屋山氏が積極的に「論壇」記事のような内容の発言を行い続けているため、「慰安婦は公娼であって、「従軍慰安婦」問題は虚構である」という「作話」は後を絶ちません。
屋山氏は、自身の社会的地位を使い、言論での加害行為を、被害者女性たちと支援者たちに与え続けているのです。
ブッシュ前政権で国家安全保障委員会議上級アジア部長を務めた経歴のあるマイケル・グリーン氏でさえ「軍「慰安婦」とされた女性たちが強制されたかどうかは関係ない。
問題は、慰安婦たちが悲惨な目に遭ったということであり、永田町の政治家たちはこの基本的事実を忘れている」と発言しています。
屋山氏が「論壇」で書かれたように「韓国人が従軍慰安婦」にこだわる原因は、吉田清治氏の著作や映画による影響では、決してありません。
元日本軍「慰安婦」被害者が、このような言論によって、いまだに被害を受け続けている事実を、人道的にどう考えるべきなのか、というところにあるのです。
あまりに非人道的な言論に対して、良識ある市民が怒りを持つのは、当然であると言えないでしょうか。
このような、事実を歪曲し、被害者の名誉をことさら蹂躙する、暴力的ともいえる言論を大手地方新聞である静岡新聞社が堂々と「論壇」に掲載されるとは、大変な驚愕と落胆を感じざるを得ません。
日本軍「慰安婦」の被害者たちは、終戦後、性奴隷から解放されて現在に至るまで、長期わたるリハビリを経て、かろうじて日常生活を送っているのです。
屋山氏の言論は、年老いた被害者たちに、「売春婦」「うそつき」という罵声をあびせ、再び彼女たちを殺しめようとしているのです。
被害者たちは、高齢でひとり、またひとりと亡くなっています。
20万人以上と推定されている、いまだに被害を名乗りできないで、ひっそりと生きている被害者たち全てが息絶えるまで、屋山氏は「慰安婦問題は、嘘だ」と言い続け、彼女たちを罵倒し続けるのでしょうか?
被害者たちの社会的名誉と尊厳を、蹂躙しつづけるのでしょうか?
被害者たちが息絶えるまで、生涯にわたって、その精神的苦痛、身体的苦痛に、なお鞭打とうとするのでしょうか?
屋山太郎氏の悪意に満ちた言論を、この社会的名誉のある静岡新聞社が、堂々と掲載されるのは、どのような判断からでしょうか?
わたしたち支援者、被害者の司法への訴え、被害国、加害国日本政府への働きかけの結果、ようやく韓国通商部と、政府が動こうという重要な歴史の節目にあります。
重い歴史の扉が、ようやく開こうとしているのです。
貴社が論壇記事を訂正もせず、このまま日本軍「慰安婦」問題が全くの虚構であると、一般市民に流布させたままにしておけば、日本の支援者と被害者のみならず、国際社会と市民は落胆し、かつ激怒することでしょう。
私は、屋山太郎氏の論壇記事については、過去2度貴社に対して抗議をしてきました。
このたびの論壇記事は、かつてない「悪質な虚偽」であり、記事を書かれた屋山太郎氏と、この記事の掲載を決定した静岡新聞社に強く抗議いたします。
以下の二点につき、お伺いいたします。
① 屋山太郎氏の論壇記事に書かれている内容を、静岡新聞社は「虚偽である」と知っていたか。あるいは知らなかったか。
②論壇記事の内容に日本軍「慰安婦」被害者と支援者に対する名誉侵害が認められる場合、静岡新聞社は記事の内容を検証して、論壇掲載事実を謝罪する社会的責務があるのではないか。
具体的には、論壇記事訂正と謝罪文の掲載、また反論文の掲載等の手段によって、被害回復がなされるべきであり、新聞社は報道機関としてそのような社会的責務を負うと考えるが、いかがか。
以上、2点につきご回答をお願いします。
回答は文章でお送りくださるよう、お願い申し上げます。
この記事は、意図的な被害事実の誤認を、読者に与えようとしていまます。
したがって、前回の抗議の時に貴社がご回答された「多様な言論があり、それを中立的立場から掲載する」との御説明は、今回はできません。
掲載された時点で、被害者、支援者への「権利侵害」「名誉棄損」を与えているからです。
今までの貴社論壇記事への抗議の経過から、あるいは何らかの訂正記事が掲載されるかと考え、毎日貴社新聞記事を読み漁ってきました。
記事掲載からひと月たちましたが、残念ながら、何ら訂正記事が掲載されませんでした。論壇記事が、一方的に読者に流布されてしまったままです。
このままでは、被害がさらに拡大してしまいます。
三度も抗議することは、私にとっても真に不本意で、こんな事に時間をとられるのは、裕福ではない私にとって、大変な苦痛ですが、とても放置できない内容の記事でした。
どうぞ新聞社の社会的責任、人道的責任をよくご考慮下さった上で、質問に対する誠意あるご返答をお待ちしております。
記者の皆様の報道精神に信頼し、貴社の今後のご発展を心より祈念しております。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
2012・2月8日 増田都志美
宛先
静岡新聞社
制作センター 電話 054-289-4141
ファックス 054-284-9348
※抗議文の訂正箇所をいただいきました。
日本地方自治体による諸決議、=日本の37地方議会による意見書
日本の司法でさえ、9件中、8件=10件中8件
韓国通商部=韓国外交通商部
どうぞ、私の祈りが天に
by mitsuya_apple0909 | 2012-02-12 13:33 | 政治 | Trackback | Comments(0)