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南相馬市:「帰ってきた」笑顔 小中4校、元の校舎へ

石神第二小学校が再開し、震災以来初めて自分たちの学校に登校した1年生。教室には歓声が響いた=福島県南相馬市で2012年2月27日午前7時53分、岩下幸一郎撮影
石神第二小学校が再開し、震災以来初めて自分たちの学校に登校した1年生。教室には歓声が響いた=福島県南相馬市で2012年2月27日午前7時53分、岩下幸一郎撮影

 福島第1原発事故で旧緊急時避難準備区域に指定された福島県南相馬市原町区の市立小中学校4校が27日、元の校舎に戻り、授業を再開した。昨年9月に指定が解除され、除染や修繕工事が終了。南相馬市ではこれで同区域内の小中学校全12校が自校に復帰したが、原発事故前の学校生活を取り戻すには、まだ課題も多い。

 4校は石神第二小、石神第一小、石神中、原町第三中で、これまで区域外の学校に間借りして授業を続けてきた。11カ月半ぶりに元の校舎に戻った石神第二小ではこの日、全校集会で本田進校長が「体育館も図書室も自由に使えます。みんなで頑張りましょう」と児童らを励ました。児童代表の6年、伏見空翠(くうすい)君(12)は「自分たちの学校で卒業できるのはうれしい。たくさんの思い出を作りたい」と話した。

 石神第二小は児童数が震災前の493人(昨年4月在籍予定)から197人と大幅に減った。学区内の通学路には特定避難勧奨地点があり、保護者には自家用車による児童の送迎を要請。屋外活動はマスク着用で1日3時間に制限される。市は大がかりな除染を実施する計画だが、除染で出た汚染土壌などの仮置き場が確保できず、計画は遅れ気味だ。【高橋秀郎】

毎日新聞 2012年2月27日 12時29分(最終更新 2月27日 12時33分)

 
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