昨年１１月から行方不明になっていた愛知県東海市の会社員相川比奈江さん（４８）の遺体が可児郡御嵩町で見つかった事件で、相川さんは失踪当日「岐阜に営業に行く」と同僚に伝えたが、現地を訪ねた形跡がないことが２４日、捜査関係者への取材で分かった。

　愛知、岐阜両県警は訪問する途中で事件に巻き込まれた可能性もあるとみて、当日の行動を調べている。

　捜査関係者などによると、相川さんは２０１０年１１月から東海市の産業資材販売会社で営業課長として勤務。行方不明となった昨年１１月７日午後、同僚らに「営業で輪之内町に行く」と告げ、営業車で出発した。

　同町には複数の資材業者があるが、これまで取引はなく、いずれも訪問した形跡がなかったという。同社が確認したところ、業者と面会の約束もしていなかったという。

　使用していた営業車は同日夜、名古屋市中村区で発見された。海津市では、運転日報と、社用、私用の二つの携帯電話がいずれも二つに折られた状態で見つかった。三重県桑名市では健康保険証など身分証明書が捨てられていた。