【第29回】 2007年11月30日
「CFSはとにかく足元の火を消すのが先決。われわれの提案を評価してくれると信じている」
イオンは11月16日、ドラッグストア大手CFSコーポレーションに対し、調剤薬局最大手アインファーマシーズとのあいだで進めている統合を阻止する代替案を発表。イオンの豊島正明専務執行役は期待をこう口にした。
イオン案は「グループ企業との連携による規模追求」と「プライベートブランド(PB)戦略」の二つを大きな柱にしている。
*カワチ薬品、クリエイトエス・ディー、セガミメディクスは単体。その他は連結 *アインファーマシーズには、2007年6月に統合したあさひ調剤の売上高163億円(06年7月期)を合算 |
CFSはドラッグストアとスーパーマーケットを展開するが、前者はイオンが29.4%出資するウエルシア関東との業務提携で、後者はイオン傘下のマックスバリュ東海との業務提携により、業績回復を図るというものだ。
イオンは食品や日用品の「トップバリュ」、医薬品であれば「ウエルシア」のPB商品を持つ。通常より納入価格が約2割安く、「トップバリュはCFSのスーパー事業の売上高の25~30%程度、ウエルシアは13~18%程度」(イオン豊島専務)まで取扱量を増やし、利益率向上を目指す。
しかし、CFSの視点はまったく別のところにある。