福島第1原発事故1年の節目を前に、脱原発を目指す「さようなら原発九州総決起集会」が26日、佐賀市のどんどんどんの森で開かれた。九州各県を中心に約2100人が集結。エネルギー政策の抜本的転換を訴え、原発再稼働阻止へ向けて気勢を上げた。
原水爆禁止九州ブロック連絡会議などの主催で、作家の大江健三郎さんらが呼び掛けた「さようなら原発1000万人アクション」の一環。
呼び掛け人の一人で、ルポライターの鎌田慧さんは「原発は絶えず被ばく労働者や危険な廃棄物を生み出す。不合理で非倫理的な原発を許してきたことが残念。今度こそ本気で止めなくてはいけない」と主張。福島県から駆け付けた「原発いらない福島の女たち」世話人の人見やよいさん(50)は、原発再稼働に向けた動きについて「誰かの犠牲の上にある豊かさは偽物」と痛烈に批判した。
九州電力玄海原発(佐賀県)をめぐる訴訟や川内原発(鹿児島県)3号機増設の反対運動の報告もあり、集会後、九電佐賀支社のある市中心部をデモ行進。「再稼働は許さないぞ」とシュプレヒコールを上げた。
=2012/02/27付 西日本新聞朝刊=