1958年完成の北海道旭川市役所の総合庁舎が、耐震診断の結果、耐震性が極めて低く「補強工事も無意味」と評価されていたことが25日、市への取材で分かった。専門家は「震度3~4の地震で倒壊の恐れがある」と指摘している。
診断は97年に実施。耐震補強をしても安全性が保てないとされながら14年以上、抜本的な対策を取っておらず、市の姿勢が問われそうだ。
市管財課の担当者は「過去の震度3~4の地震では倒れていない。基金をつくったが、財政難で建て替えなどはできなかった」と説明している。
庁舎は主に鉄筋コンクリート造りで9階。耐震診断は地元の建築設計事務所が行った。