電通の社長、会長を歴任し、株式の東証1部上場を果たした成田豊(なりた・ゆたか)氏が20日午前0時57分、肺炎のため東京都文京区の病院で死去した。82歳だった。葬儀は近親者のみで行い、お別れの会を後日開く。喪主は長男哲(あきら)氏。連絡先は電通広報部。
日本統治下にあった現在の韓国・天安市生まれ。東大法卒。1953年電通入社。地方紙向けの広告を集める地方部に配属され、新聞広告畑を歩んだ。93年社長、2002年に会長就任。04年に最高顧問兼電通グループ会長に就き、10年に名誉相談役に退いた。
社長時代には、地域子会社設立や海外展開、東証1部への株式上場、新社屋の建設、広告のデジタル化対応などを推進、電通を世界的な広告代理店に押し上げた。
[時事通信社]