西宮市は2012年度、阪急電鉄神戸線西宮北口(同市)‐武庫之荘(尼崎市)駅間の武庫川の橋上で、新駅設置が可能かを検討するため、当初予算案に初めて調査費50万円を計上した。
両駅間は約3・3キロあり、同線では駅間が最も長い。周辺は武庫川を挟んで住宅地が広がっている。西宮市の地元住民らは2000年、「阪急武庫川駅誘致推進協議会」を結成。1万人を超える署名を添えた陳情が市会で採択され、08年には山田知市長(当時)が「実現に向け、阪急電鉄や尼崎市と調整を進めていく」と前向きな方針を示していた。
新駅設置には、建設費などをめぐって西宮、尼崎両市、阪急電鉄などの調整が必要だが、これまで具体的な話し合いは行われていない。
西宮市は、12年度に行う調査について「実現の可能性を検討するため、需要などを調査し、阪急電鉄や尼崎市とも協議したい」とする。阪急電鉄は「調査はありがたい。連携協力して、前向きに検討したい」とする。
同協議会の松井祐一(すけいち)会長(75)=西宮市日野町=は「ようやく調査してもらえることになり、少し前進したという喜びと期待がある。周辺住民には高齢者も多く、地域の足としてぜひ実現してもらいたい」と話している。(金山成美)
(2012/02/17 15:20)
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