深海に生息している小魚のキュウリエソが、島根県隠岐の島町の海岸で大量に打ち上げられているのが見つかった。一般には目にする機会が少ない深海魚。県によると、2002年春にも西ノ島町で同じような現象が見られた。ただ、今回のように数十万〜数百万匹単位で打ち上げられるのは珍しいという。
「大量に魚が打ち上げられている」と住民から町役場に知らせがあったのは21日。連絡を受けた県隠岐支庁水産局の担当者が22日朝に調査したところ、同町都万の塩の浜で、長さ約500メートルにわたって数十万から百万匹のキュウリエソが打ち上げられていた。旧都万村地域を中心に大津久や那久、津戸地区の海岸でも見つかった。
キュウリエソは体長2〜5センチのムネエソ科の小魚。隠岐諸島周辺を含む日本海にたくさんおり、キュウリのようなにおいがするため名前が付いた。食用には向かないが、ハタハタやカレイ、スルメイカなど日本海の魚たちの餌になっている。