神姫バス(本社・姫路市)は、三田市内の路線で通勤、通学時の混雑緩和に向け、車両を2台連結した「連節バス」を2012年度に導入する方針を決めた。車両の長さなどが基準を超え、原則日本の公道を走行できないため、今春にも国土交通省近畿運輸局などに認可を申請する。同省によると、実現すれば関西の自治体では初めてとなる。(金海隆至)
申請へ向け、同社は近く、道路管理者の県や市、三田署などと準備協議会を立ち上げる。同社、市などによると、ウッディタウンやカルチャータウン、JR三田駅周辺を中心に人口が依然増加傾向にあり、大阪方面への通勤、通学客も多いため、輸送力アップにつなげたいという。関西学院大学神戸三田キャンパスや、産業団地・テクノパークも大量輸送のニーズがある。
連節バスは車両間をほろでつなぐ低床構造で、車内を自由に行き来できる。定員131人。全長約18メートルで、道路運送車両法に基づく保安基準(同12メートル未満)を超えるため、運行には運輸局のほか、市や県警などの認可が必要となり、定められたルートしか走れない。
同社は、メルセデス・ベンツ製2台の購入を検討。神姫バスは購入費約1億2千万円のうち、約7千万円を負担し、残りは国などの助成を見込む。市は、購入費助成として約1千万円を12年度当初予算案に計上した。
国内では、千葉市、神奈川県藤沢市、厚木市の3自治体のほか、昨年3月から、首都圏外で初めて岐阜バスが岐阜市内で運行している。
(2012/02/26 07:30)
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