貴乃花親方(39)が吉本新喜劇の舞台でコケた。担当部長に就任した春場所(3月11日初日、大阪府立体育会館)をPRするため、貴乃花親方が25日、大阪市中央区のなんばグランド花月で吉本新喜劇に出演。池乃めだかや島田珠代らと絶妙の絡みを見せ、最後はお約束のずっこけを披露して、笑いの聖地で場内の爆笑を勝ち取った。この模様は3月10日に関西ローカルで放送される。体を張ったトップセールスマンの活躍に、吉本興業も懸賞金などバックアップを進めているという。
池乃めだかがオーナーを演じるライブハウスに大相撲春場所のPRにやってきたという設定。親方の出演時間は5分間だったが、見事に主役の座を奪い取った。
187センチの親方と148・5センチの池乃めだかとの絡みでは、「ボク、偉いなあ」とアドリブ(?)で名演技。池乃のはるか頭上で四股を踏んで驚かせ、島田に「好き」と迫られたり、「チーン」をされても笑顔で対応。最後は池乃から「ここで作ってるお菓子です」とお土産を手渡され、そこに内場勝則座長が「プレゼントかいな」と振ると池乃が「300万円です」とコテコテのギャグ。ここで、一斉にずっこけた。
「関取はこけるとよくないんですけど、吉本新喜劇でこけたかったんでうれしいです」。親方が舞台上であいさつすると、858人のお客さんから大きな拍手が湧き起こった。
出番後の会見で「準備運動して舞台に上がりました。しっかりこけられるか、娘に心配されてたので。99点くらいですかね」と、大まじめにこけたのも親方らしい。新喜劇の雰囲気を肌で感じた親方は、現役力士の舞台出演にも「経験していいと思う。幅が広がる」と前向きだ。
「チーン」の感想を聞かれると「すてきなチーンでした。もう1回お願いしたいくらい」と絶妙の返しをすると、島田は再び「ドカーン」とさく裂。「背が高くて足が長くてチーンがしやすかった。(感触は)ダイヤモンドでした」と言われて、史上初の親方と吉本新喜劇のコラボは幕を閉じた。 (岸本隆)
この記事を印刷する