2012年02月17日

大山で飲む

/金福源@神保町にて担々麺/乙麺造場@大山にて熱燗、鴨出汁つけめん、鴨出汁四川担々めん(汁なし)/

 お昼は金福源@神保町(千代田区神田錦町)、事務所からちょっと遠いけど何か惹かれるものがあります。
 店先では480円でお弁当を売っていて、店内で食べて美味しかったら次回はお弁当も悪くないですね。
 ぎゅっとドアを押して、ではなく、引いて店内に入ると店構えからは想像ができなかった奥に長く広い店内にはお客さんがいっぱい。

 4人掛けと6人掛けを混ぜて50席ほどのテーブル席、カウンター席はどこかなと足を進めると「こちらへどうぞ」と円卓を勧められました。
 ウーロン茶を飲みながら改めてメニューを見るとランチメニューとして定食物が4種類、麺類が5種類、手伸麺のメニューが限定15食で用意されています。
 13時以降はコーヒー、紅茶がサービスになっていますが、その時間に伺うのは難しそうですね。

 オーダーしてのんびりしていると、そんなに待たされることなく担々麺780円が杏仁豆腐と冷や奴付きで運ばれてきました。
 大きめのドンブリにたっぷりのスープ、すっきりした味わいの鶏ガラスープはまさに中華料理屋さんのスープ、ラーメン屋さんでこの味は中々味わえません。
 練り胡麻もたっぷり使われていて香しい風味も素晴らしい、青梗菜ではなく韮なのは理解に苦しみますが。

 細麺はそんなに多くなくてするすると食べられます。
 モヤシに辛く味付けされた挽き肉を混ぜ合わせるとスープがもう一度美味しいです。
 冷や奴は一口量で口の中をさっぱりしてくれ、杏仁豆腐は甘さ抑え目で美味しかったです。
 ご馳走様でした、次回は限定メニューを食べてみたいです。

 夜は友達らと待ち合わせて乙麺造場@大山(板橋区中丸町)、私の中では「ラーメン屋」ではなく「旨いラーメンが食べられる居酒屋」です。
 「我々が子供の頃から口にしてきたらーめん。行列なんか要らない。マニアの玩具になるつもりもない。」との強烈なメッセージを全身で応援するために飲みに、いや、食べに来ました。
 寡黙な麺職人と注文と配膳で精一杯な女性店員さん二人の営業ですので、一般的な基準で考えると接客はお世辞にもいいとは言いがたいですが、差別化とはこういうことだと思っています。

 テーブル席に陣取り、先ずは生ビールで乾杯、店外では雪が舞うほど寒かったのですが日本人ですからビールで乾杯してしまいます。
 本店から仕入れている料理は全て手作り、食材から料理を仕立てているので他店とは比べものにならないほどのクオリティとプライス。
 一品目はサバの卵の塩辛、卵の食感が残るほどの鮮度、日本酒をすぐに飲みたくなるほどの塩辛さ、しかしして後味がすっきりした塩辛さ。
 慌てて熱燗でお願いします。

 日本酒は純米無濾過生原酒で揃えていて、数よりも質で勝負、今夜は秋鹿から飲みますか。
 一口目の熱燗を口にする時間は何物にも代え難い時間で、最高の幸せを感じます。

 二品目は自家製唐墨、前回食べたのと舌触り、食後感がまるで違っていて説明されないと同じ料理とは思えません。
 程々のねっとり感とつぶつぶの卵感、たまらない美味しさですね。

 秋鹿を二合くらい飲んでから鶴齢、こちらも美味しい。
 友達らとの話も弾み、意外なほどお酒に対する考え方が似ていることに気が付きます。
 まあ、似ているからこうして一緒に飲んでいるのだと言えばそれまでですけどね。

 前回同様、今回もつまみとしてつけ麺、鴨出汁つけめん680円

 色々と入ってくるネット情報から「麺が良くなった」とのことでしたが、緻密でしっかりとした味わいの平打ち麺になっていました。
 確かに一般ウケする美味しい麺になってはいましたが、これでは単に美味しいだけの麺じゃないですか。
 つけ汁の鴨出汁はますます味に磨きがかかっています。
 麺に添えられた鴨肉は真空パックものしか食べたことがない友達には驚きの美味しさだったようです。

 薬味ネギに半身の味玉、板海苔にわさび、このわさびが素敵なんです。
 年寄りの説教癖が炸裂し、わさびはつけ汁に入れたらダメだとか、どうやって味わうのがいいのか、とくとくと嫌われるまで説教してしまいました。
 少し味替えと言うことで風の森、すっきりとした味わいで最初の一杯として飲むのがいいかと感じていましたが、どうして、こうやって中継ぎもしっかり務まります。
 ジャコと大根菜炒めで箸休め的な。
 濁り酒も頂いて、さらに盛り上がっているとお客さんはみんな帰ってしまい、お店に来て初めて時計を見てみると閉店時間が近くなってきました。

 それでは〆ましょうかと鴨出汁四川担々めん(汁なし)800円、オーダーすると「汁ありと汁なしがありますが」と聞かれたので反射的に「汁なしで」とお願いしてしまいました。
 一般的に汁無しとくれば和え麺タイプですが、ここのはつけ麺タイプ、というかつけ麺タイプの汁なし担々麺を初めて見ました。
 麺は他のメニューと同じですが、辛味噌に恐ろしく馴染むじゃないですか。
 ひょっとして一番人気の担々麺に合わせて麺を打っているわけじゃないでしょうね。
 で、辛味噌と温泉卵と薬味ネギで良く混ぜ合わせただけで食べても美味しいし、さっとつけ汁をくぐらせても美味しいし。

 確かに麺も鴨出汁スープも完成に近づいている気がするが、こんなこぢんまりとした完成を誰が望んでいるのでしょうか。
 もっともっと美味しくなることを期待していて、期待すれば応えてくれると信じている。

 食べ終わって会計していると、どこからともなく武内さんが現れたので、かなり酔っ払ってはいましたが、腰を折ってご挨拶。
 ラーメンの感想を求められたので、かなり酔っ払ってはいましたが、率直にお答えしました。
 ご馳走様でした、また、食べに来ます。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(23) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
>日本人ですからビールで乾杯してしまいます。

日本人ですからビール?
さすが、サラリーマンですねwww
エア友との飲み会乙です
Posted by アイフォーン at 2012年02月19日 01:37
蕎麦つゆにワサビ溶かして生卵飲むのはOKなんですかね。
まあ、どうせ自分の勝手だのその時々だのおっしゃるんでしょうが。
Posted by ゴンザレス at 2012年02月19日 03:50
>行列なんか要らない。 マニアの玩具になるつもりもない。」との強烈なメッセージ

乙麺造場は良い店だと思っていたのですが開店してまだ日が浅いのに
ずいぶん店主の気持ちが変わったんだなと残念な気持ちになりました。
私が先月、乙麺造場を訪れた時、店内にあった書き物にはジャンク化していくラーメンを
憂い、和食の技術、伝統などをもって日本の食文化ラーメンを取り戻したい
みたいな素晴らしく力強い気持ちが書れていたと記憶していますが、
それが今じゃ客を蔑むようなメッセージに変わってしまってたんですね。
天狗と言わないまでももし、そのように変わってしまったなら本当に残念です。
Posted by 乙麺造場好きだったけど at 2012年02月19日 04:48
友達らという言葉を初めて聞きました。
それは友達という単数なのですか?
それとも友達たちという複数なのですか?
Posted by ましびと at 2012年02月19日 08:14
アイフォーンさん

 応援、ありがとうございます。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 10:17
ゴンザレスさん

 NGでしょ、わさびと蕎麦つゆは別々に味わうべきです。
 ですが、世情が移り変わったり、食文化が進化することで、既成概念に囚われない新しい試みもするべきです。
 現時点ではわさびと蕎麦つゆは別々に味わうべきだと思いますが、永劫未来、別々に味わうべきかどうかは誰にも分かりません。
 試してみてダメだったらやめる、良かったら続ける、でいいのではないでしょうか。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 10:23
乙麺造場好きだったけどさん

 私はお客さんを蔑んでいるとは受け取りませんでした。
 自分たちが正しいと思っているラーメンを作るのであって、行列を企んだラーメン作りはしないということだと思います。
 あれこれと蘊蓄を説明したり、特別な食材や限定した産地を明言したりしてマニアウケも狙わないと言う意味でしょう。
 実に武内さんらしい表現だと感じました。
 とはいえ、乙麺造場好きだったけどさんの解釈が正しいのかも知れませんので、気になるのであれば店主さんに確認されたらいいと思います。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 10:29
ましびとさん

 おっしゃるとおり、私も初めて使いました。
 少人数で伺ったのだけれども2人とも3人とも4人とも人数は教えたくない、教えたくないけど誘い合わせて伺ったので数人という表現もおかしいかなと思って、「友達ら」と書いてみました。
 日本語力が低いので、適切な表現があればご教示ください。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 10:35
わさびはだめっすか
じゃあそば汁に生卵はどうなのでしょうか?
あなたの見解をお聞かせください
Posted by とおりすがり at 2012年02月19日 10:57
とおりすがりさん

 そば汁に生卵はありですね、私は好きです。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 11:21
コメントサンクスです
そおっすか〜
じゃあそれを全否定されたらどう感じます?

生卵はつけ汁に入れたらダメだとか、どうやって味わうのがいいのか、とくとくと嫌われるまで説教されたら
Posted by とおりすがり at 2012年02月19日 15:46
2012/02/14 の記述には「お蕎麦を美味しく頂いた後、残った蕎麦つゆに生卵を割り入れ、軽く混ぜてからスルッと飲みます。そのままでも十分美味しいけど、もっと何とかしてみたいと今日は山葵を合わせてみたけど合わなかったな。」とありますが、ふらわさんはゴンザレスさんに対して「わさびと蕎麦つゆは別々に味わうべきです」と書かれています。どうやって、わさびと蕎麦つゆを別々にしながら生卵をいただいたのか興味があるので解説してください。

ゴンザレスさんが指摘したのはこの辺りのことだと思いますよ。
Posted by 汚花畑 at 2012年02月19日 15:50
コメントを承認してくれレスまで頂きありがとうございます。
私は何度も訪問している訳でもなく食べたら即帰るので
ふらわさんのように店の人と会話なんて叶いませんし、そもそもそんなに興味がありません。
店主の発言はふらわさんのおっしゃる通り、あくまでも妥協しない物作りの
確固たる意思、プライドだと思います。
その場の雰囲気や会話のノリなどもあるでしょう。
でも「マニアの玩具になるつもりもない」発言はどうかと思います。
マニアだって客。あの店主が実は心の奥底でそんな事思っているとしたら
味が良くても気分は良くありません。本当、残念です。
Posted by 乙麺造場好きだったけど at 2012年02月19日 16:50
一人なら友人。
二人以上なら友人達では?
特に難しいことではないのでは?

なんで知られたくないのかもよく解りませんが。
Posted by ましびと at 2012年02月19日 20:42
とおりすがりさん

 ええ、色々な人の話を聞きたいですね。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 21:57
汚花畑さん

 なるほど、ご説明ありがとうございます。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 21:57
乙麺造場好きだったけどさん

 その場のノリじゃなくて、ぐるなびのページに書かれていることをコピペしただけです。
 http://r.gnavi.co.jp/a708301/
 ご確認ください。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 22:06
ましびとさん

 教えていただき、ありがとうございました。
Posted by ふらわ at 2012年02月19日 22:07
じゃあそばつゆの中にわさびを入れてもそれで美味しく感じる人がいたらそれはそれでいいですよね
わかりました

で、汚花畑って人が「どうやって、わさびと蕎麦つゆを別々にしながら生卵をいただいたのか興味があるので解説してください。」
これ俺もしりたいっす
おねがいします!!
Posted by とおりすがり at 2012年02月19日 22:54
とおりすがりさん

 単なる書き間違いじゃないですかね、あんまりよく覚えていません。
 物覚えが悪いのからブログに記しているのですが、それでも忘れてしまって、スミマセン。
Posted by ふらわ at 2012年02月21日 07:58
こんな紹介ページがあるとは知りませんでした。
わざわざ教えてくださってありがとうございます。

お仕事、ラー食等とてもお忙しいようなのでこのコメントの掲載、
レスはしなくても構いません。
一読者として益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
Posted by 乙麺造場好きだったけど at 2012年02月21日 23:10
行列なんか要らない。マニアの玩具になるつもりもない。

ってお店の方が言っているんですね。
年間何百杯ものラーメンを食べて、行列にも並ぶふらわさんは、お店がいうマニアだとあたしわ思います。

だから大人のオモチャにはしないでください。
でもあたしわふらわさんと一度はラーメン食べたりお話してみたいです。
Posted by まこ at 2012年02月25日 10:57
書き間違いって推敲しないの?
その記憶もないの?
ならそれを読み直さないの?

あなたのプログラムだけは関わりたくないなぁ
バグだらけと想像できます
だから以前の(?笑)職場で起こられていたんだよ
Posted by IT戦士 暖場員 at 2012年02月25日 11:07
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