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【プロ野球】

中畑監督 Gと決別の1勝 オープン戦 逆転日程発進

2012年2月26日 紙面から

巨人に逆転勝ちし、山本(手前)から笑顔でウイニングボールを受け取るDeNA・中畑監督=沖縄セルラースタジアム那覇

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 プロ野球のオープン戦が25日、沖縄と宮崎で5試合が行われ、本格的にスタートした。新球団のDeNAは巨人に4−3で逆転勝ちし、中畑監督の初陣を白星で飾った。巨人に移籍した村田は2号本塁打を放った。栗山新監督の日本ハムは4番・中田が1号ソロを含む3安打。6回途中コールドゲームで楽天に7−5で勝った。オープン戦は3月25日まで行われ、公式戦は同30日にセ、パ両リーグが同時開幕する。

 中畑監督が、古巣に逆転勝ちで初陣を飾った。試合前にナインの前で巨人との決別を宣言し、オープン戦初戦に臨んだ指揮官。気合が入ったナインは、足を使って泥くさく4点をもぎ取った。

 オープン戦とはいえ、鮮やかな逆転勝ち。試合後は勝利監督インタビューが行われ、お立ち台に立った中畑監督の威勢のいい声が球場に響いた。「勝ちたかった試合に勝てた。大きい1勝です。しかも巨人に勝てたのが大きな喜びです」。ベンチ前では、横浜からかけつけた林文子横浜市長とハグ。ほっとした表情を見せた。

 1回から巨人の長打力を見せつけられた。高崎がボウカーに先制2ランを浴びたが、前日に宣言した「セコイぜ野球」で反撃。石川の右前適時打と荒波の中犠飛で1点ずつ返して追いついた。6回には村田に勝ち越し弾を浴びたが、8回に暴投で追いつき、石川の右前適時打で勝ち越し。見事な逆転勝ちだ。

 盗塁は、荒波と藤田の1個ずつだったが、凡ゴロでも全力疾走し、走者は常に先の塁を狙う意識が相手のミスを誘った。8回、暴投で三塁から同点ホームを踏んだ啓二朗は二ゴロ失策での出塁だった。「せこいところをやっていたおかげで、相手がミスしてくれた。相手のミスがないと、Gには勝てません」

 出陣前に、中畑監督は宜野湾球場で円陣を組むとナインに告げた。「58年間、G一色で生きてきたけど、本当に決別するためにもきょうは勝ちにいく。みんなが、GのOBじゃないかと感じるものがあったら俺は嫌だ。ただのオープン戦じゃない。俺たちの開幕だ」とゲキを飛ばした。それにナインが応えた。「ちょっとこみあげるものがあった。巨人ファンから嫌われる人間になることが、野球界への恩返しだと思う」

 古巣巨人を倒して、球界を活性化させる。自ら定めた使命を背負って船出する中畑監督に、ベイ応援団からの「キヨシ、キヨシ!」のコールが降り注いだ。

  (後藤慎一)

 

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