東京電力は25日、福島第1原発の汚染水処理施設にある放射性セシウム除去装置「サリー」の配管から高濃度汚染水約10リットルが漏れたと発表した。漏えい水の濃度は1立方センチ当たり31万ベクレルで、海への漏えいはなかった。
漏えい場所は汚染水から放射性セシウムを除去する前に油分を取り除く装置の配管接続部。同日午前8時半に見回りをしていた作業員が見つけ、装置の運転を止めたところ、漏えいが止まった。東電が原因を調べている。
また、東電は同日、福島第2原発4号機で、放射性物質の放出量予測などに利用される「緊急時対策支援システム」(ERSS)に一時的にデータが送信できない状態になっていたと発表した。
東電は計算機の機能を確認するため、2月14日午後2時過ぎから同24日午後2時50分までERSSを停止。その後、計算機を復旧させたが、東電社員はERSSの電源を入れ忘れたという。【神保圭作】
毎日新聞 2012年2月26日 東京朝刊
岩手県・宮城県に残る災害廃棄物の現状とそこで暮らす人々のいまを伝える写真展を開催中。