2011年12月31日 10時21分 更新:12月31日 18時15分
【北京・米村耕一】北朝鮮の朝鮮労働党は30日、平壌で政治局会議を開き、故金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継者、金正恩(キム・ジョンウン)氏を朝鮮人民軍最高司令官に任命した。正恩氏が正式に国家指導者ポストの一つに就いたのは初めて。金総書記が10月8日に示した遺訓に従った措置だとしている。朝鮮中央通信が31日付で伝えた。
金総書記は党と軍、国防委員会のトップとして統治してきたが、正恩氏はその中でまず軍トップに就き、金総書記が掲げた軍優先の「先軍政治」の継続を明確に示した。
政治局会議には政治局常務委員、政治局委員、委員候補が参加。「先軍思想と先軍革命路線を変わることなくとらえ、社会主義軍事強国の威容を一層高めていく」などと強調する決定書を採択した。
一方、党中央委員会、党中央軍事委員会は31日、2012年の金日成(キム・イルソン)国家主席生誕100周年に際しての共同スローガンを発表。「強盛国家の大門を開け放つ誇らしい復興の年に輝かそう」と強調しながら「人民生活の向上に画期的転換をもたらし人民が軽工業の恩恵を受ける年にしよう」とも打ち出した。