アメリカ映画の最大の祭典、アカデミー賞で、短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた映画、「津波そして桜」の監督、ルーシー・ウォーカーさんがNHKのインタビューに答え、映画を通して、世界中の人たちに未曽有の災害にあった被災者の現実を知って欲しいと述べました。
「津波そして桜」は、イギリス人のウォーカー監督が東日本大震災の直後に、被災地を訪れて撮影した39分のドキュメンタリー映画です。
この作品は、大震災で肉親や親友を亡くし、心に深い傷を負った被災者が、桜が開花する春の訪れとともに気持ちが前向きになり、復興に取り組んでいく微妙な心理の変化を描いています。
ウォーカー監督は、アカデミー賞の発表を前に、20日、ロサンゼルスでNHKのインタビューに答え、作品を制作したのは、去年3月に、日本を訪れる機会があったことがきっかけだったと明らかにしました。
そのうえで、撮影の過程で、「東北の人たちの中に将来に向けた希望や美しさ、それに品位を見た」と述べ、被災した人たちに強い印象を受けたとしています。
さらに、「被災者は悲劇を乗り越えて、人生を生きていく方法を見出している。映画を見た人はみずからの今の生き方を思い返すことだろう」として、映画を通して、世界中の人たちに未曽有の災害に遭った被災者の現実を知って欲しいと述べました。
アカデミー賞の発表は、日本時間の27日午前から始まります。
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