毎年、11月下旬には新そばが出回り始めます。おいしいそば粉を手に入れる
ことが、おいしいそば作りの基本です(おすすめのそば粉は「常陸の秋そば」です。)
材料及び配合比(5人前)
そば粉 500g
つなぎ粉 125g
打ち粉 75g
水 250〜280cc
1.準備 そば粉、つなぎ粉をふるいにかけて粒子をそろえた後、大き目の
ボールに入れてよくかき混ぜる。
2.水回し 山盛りにした粉の真ん中にくぼみを作り、水を1/5入れ、指を立て
ながら、ゆっくりかき混ぜる。3分間隔でこの作業を数回繰り返し
耳たぶの固さにする。(15分)
コツ:季節、天候により加水量を変える(乾燥時は水分多め)
ぬるま湯より冷水の方がよい(名人談)
そば粉に水が入り込むように丁寧に水回しをする。時間が
短いとそば切れをおこす。
3.練り ぼろぼろになったそばをかき集め、手のひらの腹の部分で100回
程度練り、そば玉を作る。
これをビニール袋に入れ(またはラップでくるみ)20〜30分寝かすと
水分が均一化し、生地が少し柔らかくなる(そば切れ防止に効果あり)
その後、さらに200回程度、素早く練り、そば玉のしわを両手で包み
込むようにして無くす。
4.地のし のし台に打ち粉をまんべんなくふり、そば玉をのせ、その上に打ち粉を
ふる。手のひらで直径30cm、厚さ1cmくらいに広げる。その際、円の
中央は少し盛り上げておく。(最初から均一にしておくと、後で麺棒で
伸ばすとき、中央部分がうすくなってしまう。
コツ:打ち粉は少な目にし、以下4、5、6の作業はスピーディにする。
多い打ち粉と遅い作業は生地が乾きそば切れの原因になる
5.本のし 生地の上下に少量の打ち粉をふりながら、麺棒を使いながら、四方八方
にのし、直径70cm、厚さ5〜7mmくらいの大きさの円にのす。
コツ:麺棒は転がすのではなく、滑らすような感じで押す。
6.たたみ 生地の重なる部分にたっぷり打ち粉をふり、縦、横、縦と八つ折にする。
7.切り まな板に打ち粉をふり、たたんだ生地の上にも打ち粉をふる。包丁の
重みを利用して、上から落とすように切る。
コツ:こま板を利用し、細く、均一に切るとおいしくゆで上がる。
8.ゆでる できるだけ大きな鍋にたっぷりの湯を沸騰させ、打ち粉をよくふるい
落し、すばやくゆでる(1分〜2分)
コツ:さいばしで軽くかきまぜる。沸騰しても差し水は絶対にしない
ゆで時間に関係なく、沸騰してそばが上に浮いてきたら10秒
後には引き上げる。(ゆですぎるとこしが失くなる)
9.洗う できるだけ冷たい水(氷水)で一気に洗う。これがこしのあるおいしい
そば作りのコツ。
10.食べる 最初の一口は、のり、ネギ、わさび、その他薬味は一切使わず、そば
つゆには半分だけつけて、そばの香りを楽しむ。
《そばつゆの極意》
どんなにおいしいそばができても、つゆがおいしくないと台無しになってしまいます。
そこで、そばつゆ作りには材料を吟味しておいしいものを作りましょう。
1.本かえし
材料 しょうゆ 1L
砂糖 140g
みりん 200ml
日本酒 100ml
白ワインビネガー 25g
作り方
(1)鍋に砂糖、みりん、日本酒、白ワインビネガーを入れ、弱火にかけ
てよくかき混ぜながら煮る(アルコール分をなくす)
(白のワインビネガーは劣化防止効果がある)
(2)砂糖が溶けたら、しょうゆを入れ、中火で約85℃になるまで煮て
火を止める。(85℃の目安は鍋の周りにカニの泡のようなものが
出始めたとき。沸騰は絶対にさせてはならない)
(3)よく冷ましたら、陶器(カメ)またはホーロー鍋などに移し、冷暗所
で7〜10日ほど寝かせてから使う。
2.だしの作り方
材料 水 1L
鰹節(厚削り) 40g
そうだ節 5g
さば節 5g
昆布 1枚(約10cm)
乾ししいたけ 2個
作り方
(1)鍋に水、昆布、乾ししいたけを入れ、数時間おき(できれば一晩)
火にかけて沸騰する前に、昆布、しいたけを引き上げる。
(2)沸騰したら、鰹節、そうだ節、さば節を入れ、弱火で約30分煮る。
その間、こまめにアク取りをする。
(3)30分煮たら、火を止め、こしてから冷ます。
3.本返しとだしの合わせ
(1)割合 通常 本返し1:だし4(だし1Lのとき、本返し250ml)
水1Lでだしを作っても、蒸発や鰹節などに吸収されてしまう
ので、せいぜい800cc位のだしになってしまう。
好みに応じて割合を調整する。温かいそばつゆのときは
1:10位でよいが、1:4で作っておき、温かいそばのとき
はお湯で希釈する方がよい。
(2)沸騰させないで80℃で火を止める。
(3)一昼夜冷蔵庫に寝かせる。
2011.11.14
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