| ＨＯＭＥ <内科 < 頸動脈エコー・IMTについて（IMTとは） | |
| 超音診断装置（エコー）の超音波探触子（プローブ）を頸動脈専用のものに切り替え、首にあて、頸動脈を観察していく検査です。 頸動脈エコーで診ることは、頸動脈の動脈壁の動脈硬化の程度や、頸動脈の狭窄の有無、プラーク（隆起性病変）の有無などを診ていき、『IMT』を測ります。 |
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| IMTとは、"Intima Media Thickness"の略で頸動脈の『内膜中膜複合体厚』を意味します。 全身の血管のなかでも頸動脈は動脈硬化が最も起こりやすい血管であり、かつ、エコーで見やすい血管でもあります。この『内膜中膜複合体厚』(IMT)の厚さは、からだ全体の血管の動脈硬化の進行程度と比例して厚くなることが判っています。近年では頸動脈のIMTの計測は動脈硬化の程度を判定する重要な指標となっています。 IMTの正常値は1.0mm以下です。 逆に、1.1mmを超えると脳血管障害（脳梗塞や脳出血など）と虚血性心疾患（狭心症や心筋梗塞など）の発症率が高くなるとされています。 したがって、これらを起こしやすい生活習慣病である脂質異常・糖尿病や高血圧を有する方、あるいはメタボリックシンドローム予備軍の方々も、頸動脈エコーにて定期的にIMTを測定していくことが、今後ますます重要となってきます。 ※『プラーク』とは、血管壁が限局性に盛り上がってできた隆起性病変で、動脈硬化の現れ方の１つです。 |
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| エコーで頸動脈を観察する目的は２つあります。 ●１つ目は、頸動脈狭窄といった頸動脈そのものの病気を見ることです。 脳血流に大きく関わる頸動脈の狭窄の有無や、血流・プラークの有無を見ていきます。これらがあると脳梗塞を起こしやすくなります。また、頸動脈のプラークは、柔らかいプラークほど脳に飛びやすく、より脳梗塞を起こしやすいと言われています。頸動脈に狭窄・プラーク・動脈硬化がある場合には、高血圧・脂質異常・糖尿病の治療をするとともに、血流改善剤・抗凝固剤などの内服を行っていきます。 ●２つ目は、繰り返しになりますが、全身の血管の動脈硬化の“代表”として頸動脈のIMTの肥厚・プラークの有無を見ることです。 頸動脈はエコーで、良く観察することのできる動脈なので、頸動脈を全身の血管化の“代表”として詳しく観察することで、動脈硬化の有無や進行度が判ります。 また、脂質異常症で動脈硬化が進んでいる方でも、治療を行い脂質の値が改善してくるのに伴い、頸動脈のIMTは薄くなっていきます。実際に、脂質異常症の方でコレステロール値が下がってくると、頸動脈のプラーク・IMTも退縮してきます。 当医院では、このように脂質異常症の効果判定の１つとして頸動脈エコーを行い、プラークとIMTの退縮効果を観察し統計を取っています。 今後、動脈硬化の判定の１つの材料としてIMT測定が、ますます重要視されていくこととなります。 |
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| 当医院は循環器内科専門のクリニックのため、血管疾患の中でも頻度の高い閉塞性動脈硬化症（ASO）の患者さんも多数来院されています。 この病気は、足の動脈が動脈硬化・プラークなどにより狭くなり、下肢に行く血流が悪くなり、歩行時の足の痛み・だるさを起こす病気です。この病気の診断の際にも、まずは頸動脈エコーでプラークの有無やIMTを計測し、動脈硬化の程度を把握した後で、下肢動脈の血流・動脈硬化を判定していきます。 |
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