頸動脈エコー

U.検査方法
1)準備
@超音波診断装置
・高周波(7〜10M Hz程度)のリニア型探触子が
 接続可能なこと。
・Bモード、カラードプラ法、パルスドプラ法が
 利用できること
A被検者
・特別な前処置は必要ない。
・血圧、生化学データ、心電図、既往歴、家族歴の
 チェック
2)検査法
 被検者には枕のない状態で仰臥位になり、顎を
軽く上げ首を伸展し顔を検査側と反対側に
向いてもらう(図1)。
図1 患者の姿勢
 患者の姿勢は、仰臥位で枕をはずし顎を軽く上げた
状態が良い。顔を観察側と反対に少し傾けると広い
観察範囲を得られるが、傾け過ぎに注意。
3)観察部位
・総頸動脈、内頸動脈と外頸動脈起始部、椎骨動脈の
一部(図2)。
図2 頸部動脈の走行
濃い紫色の部分が゙動脈エコーで観察可能な部位
・頸動脈は体表近くを走行するため、脈拍を触知する
 部位に探触子を置くと容易に観察する事ができる。
 腕頭動脈一総頸動脈一頭側にゆっくり走査し血管の走行、分岐形態を
 把握する。(図3)。
図3 画像表示方法
 われわれの施設では、長軸像は画面の左が心臓側、
右が頭側になるように表示し、短軸像は身体の尾側
(下方)から眺めた像で表示している。
・椎骨動脈は総頸動脈の後外側を走行する。
   脳の栄養血管
   左右内頸動脈一2本
   左右椎骨動脈一2本
   外頸動脈一臨床的意義は少ない