'12/2/24
海保調査「違法」と報道 中国、対抗措置の可能性
【北京共同】日本の排他的経済水域(EEZ)で、海上保安庁の測量船に中国が調査中止を要求した問題で、中国国営通信新華社は24日までに「違法調査」と日本側を非難した。日本による無人島の命名問題に反発を強めており、対抗措置である可能性がある。
海保によると、測量船が地殻構造の調査をしていたのは沖縄県・久米島の北北西約170キロ、中間線から日本側に約180キロの地点。中国国家海洋局の公船は19日夜に調査中止を求めた。尖閣諸島からは東北東に約400キロ離れている。
だが、中国各紙は同海洋局が「尖閣諸島沖合で調査中止を求めた」と報道。新華社は21日、現場海域には触れないまま「違法調査活動」と決め付けた。
中国は中間線より日本側にある沖縄トラフまで自国の大陸棚が延びているとして海洋権益を主張している。しかし、海保によると、中国側が中間線の日本側海域で海保測量船に調査中止を求めたのは過去、2010年の2回だけだったという。
異例の対応は、日本が1月から進める沖縄県・尖閣諸島周辺を含む無人島の命名に対する対抗措置との指摘がある。中国外務省の
中国外交筋は「中国側の反発は強まっており、多くの中国公船が尖閣諸島沖など東シナ海に向かうことになるだろう」と警告した。