授業目的
生体、とくに人体の構造と機能を情報の立場から考えるとともに、医学・医療・福祉において情報の果たしている役割を、原理と実際の両面から理解する。
授業内容
「はじめに」の項では、バイオフィードバックを例に取り上げ、生体と情報の絡み合いの一側面を示して議論の端緒とする。「生体計測」の項では、生体内を外部から計測し、情報を得るための手法や装置類を紹介する。とくに、近年発展著しい医用画像情報を中心に扱う。「生体における情報処理」の項では、生体のもつ巧緻な情報処理の流れを、末梢から中枢神経系に至るまで、段階を追って展望する。「医用工学」の項では、主に治療に使われる機器を中心に解説するとともに、医療現場を支える病院情報システムの考え方と実際について示す。最後の「福祉工学」の項では、福祉の社会的役割を述べ、その現場で活躍している情報関連機器のいくつかを取り上げて、その原理や実際を紹介する。
以上、主としてヒトを対象として、それをややマクロな観点から情報的に検討する。さらに、医学・医療・福祉と情報の接点をめぐる話題も扱う。
教科書・参考書
教科書:特に指定しない
参考書:最初の講義時に紹介する。また必要に応じて随時紹介する。
参考資料:毎回プリント資料を配布する
評価方法
レポートを中心に評価を行う。レポートでは,とくに,各自の考え方を問う設問課題が中心となる。