肝臓
ご協力下さい!!
◇暇つぶし何某◇

[Wikipedia|▼Menu]
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 移動: 案内, 検索

肝臓
ヒツジの肝臓
ヒトでの肝臓 (Liver) の位置
英語Liver
器官消化器
動脈固有肝動脈
静脈肝静脈
門脈
神経腹腔神経節

肝臓(かんぞう、Liver)は、腹部の右上に位置する内臓である。最大の内臓で機能も多く、特に内部環境の維持に大きな役割を果たしている。
目次

1 概説

2 肝臓の解剖

2.1 解剖学的区分

2.2 機能的区分

2.3 肝臓のCT解剖学


3 肝臓の組織

4 肝臓の機能

5 肝臓の病気

6 肝移植

7 その他

8 脚注

9 関連項目

10 外部リンク


概説

肝臓は、腹部の右上に位置して、ほぼ肋骨の下に収まっており、頭側(上方)には横隔膜が存在する。ある種の動物では体内で最大の臓器である。非常に機能が多いことで知られ、代謝排出解毒体液恒常性の維持などにおいて重要な役割を担っている。特にアルコール分解能があることで一般には知られている。また、十二指腸胆汁を分泌して消化にも一定の役割を持っている。

働きは少なくとも500以上あるとされ、これと同機能を持つ化学工場は作れないとも言われるほど多機能であるため、人工臓器としての実用化が非常に難しい臓器である。

他方、臓器の中での部位による機能の分化が少なく、一部に損傷があっても再生能力が強いため、その損傷などがあっても症状に現れにくい。自覚症状が出る頃には非常に悪化していることもあり、「沈黙の臓器」などと呼ばれることがある。

などの肝臓はレバーと呼ばれ食用にされる。独特の臭みがあり、特に調理法に工夫を必要とする一方、栄養豊富なことから摂取が勧められる部位でもある。しかし、その高い栄養価からかあまり多く摂取すると痛風などの原因とされることがあるので注意が必要である。牛や豚の肝臓は消化酵素を加えて加水分解され、肝臓水解物として二日酔いや慢性肝疾患治療の医薬品原料となる。

魚類(アンコウ等)・軟体動物(イカ等)の肝臓も食料とされる。

無脊椎動物のいくつかの群にも同様な器官があり、一般には中腸腺といわれる。カニミソなどもこれにあたる。

以下の記述では、基本的にヒトの肝臓について述べる。
肝臓の解剖胆管周辺の模式図
en:Liver:肝臓、RHD(Right hepatic duct): 右肝管、LHD(Left hepatic duct):左肝管、CHD(en:Common hepatic duct):総肝管、en:Cystic duct:胆嚢管、en:Common bile duct:総胆管、en:Gall Bladder:胆嚢、en:Sphincter of Oddi:オッディ括約筋、en:Ampulla of Vater:ファーター膨大部、en:Pancreatic duct:膵管、en:Pancreas:膵臓、en:Duodenum:十二指腸

正常成人の肝重量は体重の約1/50であり、1.0 - 1.5kgである。

肝は肝動脈と門脈の2つの血管により栄養を受け、血流は肝静脈から肝外へと流れる。肝動脈は、大動脈から分岐した腹腔動脈の枝である総肝動脈が固有肝動脈となり右肝動脈と左肝動脈へと分かれて肝内へ入る。

他方、肝臓は消化管へも繋がりを持ち、胆管十二指腸に開く。途中には胆嚢があり、胆管下部にはすい臓も接続している。
解剖学的区分

解剖学的に肝は右、左葉、方形葉、尾状葉の4つに分ける事ができる。これは外観から見た分類であり、臨床的にはあまり重要ではない。
機能的区分

手術や治療を行う際には門脈による区分が重要となる。機能的区分は門脈血流によって肝を区分したものである。肝臓を胆嚢と下大静脈を結ぶ主分割面(Cantlie line、カントリー線)によって左葉と右葉に分割する。左葉はさらに肝鎌状間膜により内側区と外側区に分けられる。右葉はさらに右肝静脈により前区と後区に分けられる。
Couinaud(クイノー)の亜区域分類
肝をS1?S8の8つの区域に分ける。S1:尾状葉、S2:左葉外側後区域、S3:左葉外側前区域、S4:左葉内側区域、S5:右葉前下区域、S6:右葉後下区域、S7:右葉後上区域、S8:右葉前上区域
肝臓のCT解剖学

肝臓の部位診断においては区域解剖が非常に重要となる。これは部位によって手術法が異なるからである。肝臓外科の手術としては亜区域切除、区域切除、葉切除、拡大右葉切除が知られている。肝臓の区域診断をするにあたっては肝臓の構造物を手掛かりとすることが多い。肝門とは左葉内側区(S4)と尾状葉(S1)の間隙であり、門脈、肝動脈、胆管の出入り口である。肝円索裂は肝円索(胎生期の臍静脈)の付く場であり外側区(S2,S3)と内側区(S4)を境界する。静脈索裂は胎生期の静脈管の走っていた間隙で尾状葉(S1)と外側区(S2,S3)を境界する。下大静脈溝と胆嚢窩を結ぶ線をカントリー線といい、外科的左葉と右葉を境界する。これらはCTにて常に確認できるわけではないが後述する脈管系が確認しにくい時は非常に役に立つ。肝区域、肝亜区域を診断するには脈管系が一番わかりやすい。

肝臓の血管の基本構造は各亜区域の中央を門脈が各亜区域の境界を肝静脈が走行することである。


是非お友達にも!
★暇つぶし何某★

[次ページ]
[記事の検索]
[おまかせリスト]
[ブックマーク登録]
[mixiチェック!]
[Twitterに投稿]
[オプション/リンク一覧]
[話題のニュース]
[列車運行情報]
[暇つぶしWikipedia]

Size:36 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Maron