総武線と荒川の間に広がる「火災危険地帯」。さらに「液状化」と「津波」の恐怖も抱える城東地区で、〝より安全な場所〟をどう見つけるか
東京23区を城南地区、城北地区、城東地区の3つに分け、震災時における火災危険度と各広域避難場所をマッピングした「東京震災避難Map」(広域以外の主な避難所は表に記載)。最終回は東京の城東地区(台東区、墨田区、江東区、荒川区、足立区、葛飾区、江戸川区)を紹介する。この地域は、東京の中でも最も地震に弱い一帯と言われている。最悪の場合、火災や建物倒壊だけでなく、液状化や津波にも襲われる可能性があるのだ。
まずは火災危険度の高い地域を見ていくことにしよう。上の「震災避難Map」を見ると、総武線と荒川に挟まれた一帯が、火災危険度5の地域を多数含む火災危険地帯となっていることが分かる。広域避難場所に指定されている谷中墓地、荒川自然公園、都営文花一丁目住宅などはいずれも、火災危険地帯の真ん中にある。火災に巻き込まれる危険があるため、こうした避難場所へ避難するのは避けるべきだろう。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が言う。
「マップを見ると、他にも西新井、尾久、大島などの周辺は火の海になる危険性があります。この辺りは戦後、東京が焼け野原になった時、区画整理もされぬまま人々がバラックを建て、それが木造住宅に変わった地域で、住宅の建て替えを促進しなくてはならない都の重点区域なのですが、建て替えはまったく進んでいないのが実情です。住宅密集地帯では簡単に延焼が起こるし、西新井周辺では火災旋風(大規模火災で起こる竜巻状の火柱)が起きてもおかしくありません。ところが、消防車は火災で逃げ惑う人々がいる箇所には近づくこともできず、消火活動はできない。消防は同時多発的な火事には事実上、対応できないのです」
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