牛の生レバーについて、飲食店での提供を認めるかどうか検討している厚生労働省の部会が開かれ、食肉業界の団体が、実験の結果を基に除菌などの処理を迅速に行えば提供が可能だと主張しました。
一方、専門家からは提供すべきでないという意見が相次いでいて、厚生労働省は、来月下旬にも方針を決めることにしています。
富山県や福井県などの焼き肉チェーン店でユッケを食べた人に食中毒が広がったため、厚生労働省は、去年7月から牛の生レバーについても飲食店での提供を認めるかどうか検討しています。
24日に開かれた部会では、食肉業界の団体が東京大学に依頼して、解体した牛に病原性大腸菌を注入する実験を行ったところ、レバー全体に菌が広がるには少なくとも3日かかったという中間結果が報告され、業界団体は、除菌などの処理を迅速に行えば提供が可能だと主張しました。
牛の生レバーについては、去年、全国の食肉衛生検査所で行われた調査で、牛のレバーの内部から重篤な食中毒を引き起こすおそれのあるO157などの病原性大腸菌が検出されたため、専門家からは飲食店での提供を認めるべきではないという意見が出ています。
部会では、気温が上がって食中毒が起こりやすい時期になる前に、結論を出すべきだという意見が相次ぎ、厚生労働省は来月下旬にも、生レバーの提供を認めるかどうか方針を決めることになりました。
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