【プロ野球】DeNAが19日、オリックスとの練習試合に逆転勝利を収めた。これで球界参入後の初勝利をつかみ、キャンプ地・宜野湾はお祭り騒ぎ。連日の派手なパフォーマンスに待望の白星も加わって中畑清監督(58)の“キヨシフィーバー”は過熱する一方だが、浮かれてばかりもいられない。実は昨秋に勃発していた問題を巡り、水面下で球団と選手が“衝突”する騒動に発展していたのだ。
練習試合とはいえ、中畑監督は初白星に笑顔が絶えなかった。試合後は「勝つってのはいいもんだね。ホッとした」。
勝利の瞬間は全員ベンチから飛び出してハイタッチ。だがチーム一丸に映るその裏で看過できない問題も起きていた。
事の発端はDeNAが球団買収する以前の昨秋に断行されたトレーナーの大量解雇だった。長くチームを陰で支えた5人が突如退団することとなり、生え抜きを中心に選手間に動揺が広がった。
それを受けて5人の復帰を最初に求めたのは、当時の主将で後に巨人へ移籍した村田だった。DeNAの買収成立後も問題は解決されておらず、監督有力候補だった工藤公康氏も高田GMに出した受諾条件として「トレーナーの充実」の一点だけを求めていたという。
さらにキャンプに入ると現ナインの間から悲鳴が上がった。退団した5人中4人が鍼灸師の有資格者だったが、新たに補充された鍼灸師は1人だけ。7人だった有資格者が4人に減った結果、治療を満足に受けられない選手が続出したのだ。
選手会長の新沼は「治療は年齢順なので、若手に順番が回るのは毎晩深夜。結果的に『受けなくていいや』と我慢する人も出ていたようです。辞めた人に戻ってもらえば一番ですが、なんとか人員を増やしてもらえないか、選手会として高田GMに相談しました」。
すでに“被害者”が出ていると話す関係者もいる。「須田や小林太のリタイアがその例でしょう。このままでは若手を中心に故障者が続出するんじゃないかと心配です」
一方、現トレーナー陣のチーフ格で今回の人事断行を進言した塚原S&Cコーチは「ある程度の“摩擦”は覚悟していた」と話した上でこう反論した。
「これまで選手がトレーナーに自分の体を預けすぎていたのが気になっていたんです。『痛いからはり打って』では根本的な問題解決にならない。例えば日本ハムから来た森本などは、きちんと自分で考えてストレッチや準備運動に長く時間を割いている。自己管理ができる選手が増えていけば、おのずと故障者は減るはずなんです」
鍼灸師を減らした一方「動きの中で事前に故障の芽を摘むため」(同コーチ)に、理学療法士の数は2人増の3人にした。同コーチは「アクシデントを除く故障は減っている」と話す。
では塚原コーチと選手会、双方の意見を受けた高田GMはというと「現時点で人員補充をすることは考えていない」。ただし若手の治療が深夜に及んでいる点については「時間の問題があるようだから、うまいやり繰りを考える」と語った。
沸きに沸くキヨシフィーバーの裏で、実はチームの命運を分けるかもしれない“トレーナー騒動”。DeNAを揺るがした改革の結果はシーズンで出る。
練習試合とはいえ、中畑監督は初白星に笑顔が絶えなかった。試合後は「勝つってのはいいもんだね。ホッとした」。
勝利の瞬間は全員ベンチから飛び出してハイタッチ。だがチーム一丸に映るその裏で看過できない問題も起きていた。
事の発端はDeNAが球団買収する以前の昨秋に断行されたトレーナーの大量解雇だった。長くチームを陰で支えた5人が突如退団することとなり、生え抜きを中心に選手間に動揺が広がった。
それを受けて5人の復帰を最初に求めたのは、当時の主将で後に巨人へ移籍した村田だった。DeNAの買収成立後も問題は解決されておらず、監督有力候補だった工藤公康氏も高田GMに出した受諾条件として「トレーナーの充実」の一点だけを求めていたという。
さらにキャンプに入ると現ナインの間から悲鳴が上がった。退団した5人中4人が鍼灸師の有資格者だったが、新たに補充された鍼灸師は1人だけ。7人だった有資格者が4人に減った結果、治療を満足に受けられない選手が続出したのだ。
選手会長の新沼は「治療は年齢順なので、若手に順番が回るのは毎晩深夜。結果的に『受けなくていいや』と我慢する人も出ていたようです。辞めた人に戻ってもらえば一番ですが、なんとか人員を増やしてもらえないか、選手会として高田GMに相談しました」。
すでに“被害者”が出ていると話す関係者もいる。「須田や小林太のリタイアがその例でしょう。このままでは若手を中心に故障者が続出するんじゃないかと心配です」
一方、現トレーナー陣のチーフ格で今回の人事断行を進言した塚原S&Cコーチは「ある程度の“摩擦”は覚悟していた」と話した上でこう反論した。
「これまで選手がトレーナーに自分の体を預けすぎていたのが気になっていたんです。『痛いからはり打って』では根本的な問題解決にならない。例えば日本ハムから来た森本などは、きちんと自分で考えてストレッチや準備運動に長く時間を割いている。自己管理ができる選手が増えていけば、おのずと故障者は減るはずなんです」
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