入学試験などの会場で携帯電話を使うと、電波が出ている座席をたちどころに特定できるシステムを、東京工業大のチームが開発し、23日発表した。ネットやメールを使ったカンニングなど不正防止につながると期待される。
昨年2月の京都大入試で、受験者が問題をインターネットの質問サイトに投稿した不正を受けて開発した。阪口啓准教授(情報通信工学)は「高い精度でリアルタイムに位置を特定することができ、社会問題となっている入試の不正を防ぐことができる」と話している。
隣の席と区別しづらい場合もあったが、阪口准教授は「特定できなくても、試験官が近くを行き来するだけで抑止効果がある」と話す。