福井県の総合ニュースサイト 福井新聞オンライン


全国の速報

福井のニュース  政治・行政

西川知事「原発の意義示すべき」 再稼働で経産副大臣に要請

(2012年2月23日午後8時34分)

拡大 福島の原発事故を教訓とした安全対策の説明に来県し、西川知事(右)と面談する牧野経産副大臣=23日、県庁 福島の原発事故を教訓とした安全対策の説明に来県し、西川知事(右)と面談する牧野経産副大臣=23日、福井県庁


 西川知事は23日、牧野聖修経済産業副大臣と神本美恵子文部科学政務官をそれぞれ福井県庁に呼び、再稼働をめぐりぶれのある政府の姿勢に対し「地元に了解を要請する前に再稼働の必要性を自ら国民に明らかにすることが先決」と指摘。原発の意義や再稼働の必要性を国民に明示するよう求めた。(伊豆倉知)

 知事は牧野副大臣に対し、東京電力福島第1原発事故を教訓に原発の安全性を徹底的に高めるよう要請。「政府の真剣な姿勢と安全確保対策があるならば、日本経済や産業が疲弊しないためにも地元として協力は惜しまない」とした。

 その上で「原子力に代わる電源の明確な展望はまだない」と述べ、エネルギー政策に対する国家としての意志が見えないことへのいら立ちを見せた。

 再稼働の条件として県が求めている福島の知見を反映した暫定的な安全基準の早期提示と再稼働に向けたスケジュールの明確化も要求。「国民が納得できる安全基準を基にした個々のプラントの安全の厳格な判断が必要」とした。

 高経年化(老朽化)した原発への懸念も強く表明。日本原電敦賀1号機は福島第1原発と同じ古い型式の原子炉で、関西電力美浜1号機は国内で初めて運転を始めた加圧水型軽水炉だと説明。経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会でも福島の事故に対する高経年化の影響は必ずしも検証されていないと指摘し、経年劣化に対する研究の推進を求めた。

 細野豪志原発事故担当相が原発の運転年数は原則40年とした点では、20年間の運転延長を認める基準が不明瞭(ふめいりょう)で「運転期間は40年なのか60年なのかという基本的問題がはっきりしていない」とし、十分な議論を経て、国民や立地地域に丁寧に説明するよう求めた。

 牧野副大臣は「重要な提言で重く受け止める。誠意を持って応えるようにしたい」と述べたが、明確な回答は示さなかった。県が求めている安全基準についても記者団に対し「示す時期は分からない」と述べるにとどまった。

 一方、神本政務官に対して知事は、昨年から実施を求めていた日本海側の地震・津波の発生メカニズム調査に関する今後の方針を明確にし、保安院が「若狭地域で大津波の切迫性がない」としたことに対する文科省の見解を示すよう要請した。

 

▽敦賀市長選

≫開票結果はこちら

▽各市町議選開票結果

福井市議 / 敦賀市議 / 小浜市議 / 池田町議 / 高浜町議 / おおい町議



≫2011知事選、県議選の開票結果はこちら

福井のジャンル

福井新聞ご購読のお申し込み 福井新聞電子版購読のお申し込み

ニュースランキング

弔電サービス「わたっくす」

ぷりん

福井新聞文化センター 風の森倶楽部


〒910-8552 福井県福井市大和田町56

TEL:0776-57-5111

本ページに掲載の記事・写真などの一切の無断掲載を禁じます。