南相馬市や相馬市に広く分布するという、通称「黒い粉」「黒い物質」からは、キログラム当たり100万ベクレルを超える放射性セシウムが検出。これは、放射性同位体扱いとなるようだ。
さらに「黒い粉」からは、強いα線β線を検出。α線を出す核種には、プルトニウムやウラン238などがある。β線を出す核種にはストロンチウムなどがある。
このエントリーでは「黒い粉」に関するマスコミ発表への記者会見を紹介。(マスコミ発表はこちらで)。動画には、α線β線を調べた方法についての説明もあります。
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大山「えー、今日はありがとうございます。福島の未来を放射能から守る会、「福島の命と未来を放射能から守る会」です。え…私は進行役を仰せつかりました、市会議員の大山こういちと申します。え…会長の小向の方から自己紹介をさせていただきます。」
小向「え…。福島の命と未来を守る会…のですね、代表世話人となっております、小向(※聞き取れず)と申します。先ほどでかけ前だったので、文章は、災害対策本部長の要請書をお渡しいたしますけれども。みなさんには先ほどコピーされたものですが。名前はそこに書いてありますので。まあ見ていただければと思います。今日はよろしくおねがいします。」
大山「座って失礼いたします。市会議員の大山と申します。市内原町区在住です。え…まあ市民の方々から、発災以来ですね、色んなご意見うかがいまして、今回まで(※聞き取れず)参りました。どうぞよろしくお願いします。」
男「私はあの原町区の一般住民ですけども。この、『黒い砂』の第一発見者です。よろしくおねがいします。北畑と申します。」
声「すいません。どういう字を書くんでしょうか。」
男「はい?」
声「字はどういう字を……」
男「東西南北の北に、畑……」
声「はい。ありがとうございます」
男「オプコム同位体研究所、所長の三浦(※聞き取れず)と申します。え…原町区桜井町にあの…放射性物質に関する研究所、え…立ち上げました。で…同じオフィスの中に(※聞き取れず)、昨年3月の20日から、こちら被災地入りしまして。あの、住民、人道支援活動を展開しております。よろしくおねがいします。」
大山「それでは、次第(※でいいのか)に従いましてですね、え…やってまいります。え…福島の命と未来を守る会、昨年9月からデモ行進、そして、色んなご相談を中心に受けましてですね。活動してまいりました、まあ団体でございます。先ほど代表世話人から、(※聞き取れず)ごあいさつ頂きました。え…今11ヶ月が経ちましてですね、色んな、その、状況、まあ放射性物質。例えば、私の今いるところは、特定避難勧奨地点というところで。阿武隈山地のふもとにあるんですね。昨年9月に測定していただきまして。まあ今月再測定という感じです。5ヶ月、5ヶ月たってですね、(放射性物質が)移動してるわけですね。こういう状況をお分かりいただいていない。そしてこれからお話しする内容はですね。大変あの…驚きを持ってみなさんに伝えていただけると思いますけども。
今やあの、世論もですね、放射能災害、風化というような感じでいますけれども。実は、え…雲散霧消して消えてなくなった、散り散りになったというものがですね。また、なにかこう、集められて、しかも我々の足元まできていて。それをまあ子供たちが、踏んで歩いているような状況をですね。これはみなさんにお伝えしなくてはいけないと、いうことで、え…この次第(?)をですね、進めさせていただきます。はじめにですね発見者のですね、北畑さんの方から経緯をですね、あの、お話いただきたいと思いますのでよろしくおねがいします。」
北畑「私あの子供…小学生の子ども2人いるんですが。やっぱり放射能に関心があって。まずこのガンマー線測れる機械で測定したんですね。で、11月ころに、このベーター・アルファー線も測れるインスペクターを買ったんですが。それと同時に測定を始めて。
で……測定してるうちに……。アスファルト上に、黒い物質がありまして。いいですか?
で、このプレート付けてるとだいたいガンマー線(※聞き取れず)すね。つけてると(※よく聞き取れず) で、測定したら、2.416なんですけど、ガンマー線が。マイクロシーベルト。901cpmですね。プレート有りで。
で、プレートを外して。ベーター線、アルファー線を測定しました。39.58マイクロシーベルトに一気に上がったんです。
えーっと。ありなしで、cpmの差がすごいあるんで。
プレート有りが901cpmなんですけど。プレート外したら13380cpmに膨れ上がった。こりゃあガンマー線だけではないなっていう、のが分かりはじめたんですけども。それが、11月に中旬頃ですね、わかりはじめた。
で、あっちこっち測ってるうちに、こういうのがいっぱい市内に。南相馬から相馬市内まで、もう広範囲にあるんですよ。で、12月21日に大山さんと一緒に採取したわけですね。」
大山「ええっと、新しい線量計を、アメリカ製のなんてやつ…」
北畑「まあ、インスペクターですね」
大山「それに遮蔽プレートが付いていて、」
北畑「はい」
大山「それをまあ、つけたりつけなかったことにより何が違うんですか」
北畑「ええっとアルファー線が高いんです。ガンマー線は低いんです。」
大山「まあこのインスペクターってのはだいたい、2種類3種類測れるっていうことで。」
北畑「はい」
大山「遮蔽プレートで、まあ、アルファー線、ベーター線、ガンマー線をどれだけあるかとうことを調べ始めたんですよね」
北畑「紙で遮断したら、3000cpmぐらい下がったんです。」
大山「よくあるアルファー線は紙1枚で遮断できるというそういう考えてやった……」
北畑「そうですね、とりあえずは」
大山「で、遮蔽したことによって遮蔽前とは相当違っていた」
北畑「はい」
大山「なにか、先日、県のほうか国のほうか、あの、測定を、日立アルファーのベーター線用でやっていただくとです……(聞き取れず)。」
※間
大山「6万cpmとかってすごい数字が出たんですよね」
北畑「日立アルファーのベーター線シンチレーションですね。シンチレーション、ベーター線専用測定器で測定してもらったんですが。それで6万cpmという数値が出ました。」
大山「ですから、普通我々は空間線量、ガンマー線の話だけしてますけども」
北畑「はい」
大山「そうじゃなくてベーター線というのは確実にずいぶん沢山あると。」
北畑「はい」
大山「今のその…ベーター線用のですね、機械はどこで買ってもらったんですか。
北畑「サンライフですね。原町の」
大山「あのー、市の、測定所…」
北畑「そうですね、はい」
大山「専用のベーター線用機器で測ってみたらば、やはりベーター線が…」
北畑「ベーター線が一番高かったですね。これ、インスペクターで測ったときは、9万5000cpmぐらいだった。そのなかのベーター線が6万cpmもあったんで。このベーター線核種が一番多いんだと思いますね。」
大山「まあアルファーベータガンマーあるなかで、普通我々線量っていうとね。まあガンマー線セシウムってのは頭にありますけども。もしかするとセシウム以外の、まあベーター線(※聞き取れず)あるんじゃないかと。はい。では、次に移っていいですか。
えー、次はですね、この、アルファー線ベーター線、そしてガンマー線のですね。核種が、どれだけの確率であるのだと、まあ、この喜多幡さんも我々も、大変興味深くてですね、疑問は出ないんですね。どうしてもこう最新鋭のまあパンケーキ型の物はお持ちなんですけども。やはりこの、確実なところを、研究機関にやっていただきたいということで、まああらゆる資料を揃えてですね、今日はできるだけご説明したいということで。まあ専門に、(※聞き取れず)でやっていらっしゃいます、三浦さんとですね、北畑さんのほうで、まあ、ある程度実証と言いましょうか。この線量計を使って、みなさんの目の前で、今、北畑さんのおっしゃったことがどういうのかと、いう事をご説明したいと思います。」
三浦「えー三浦です、よろしくおねがいいたします。線量計持ってる方もいらっしゃると思いますが。今ここの空間で、えー、約ですけれども、0.15マイクロシーベルト・パーアワーを計測してると思います。それであの、今回、黒い粉に関して、ま我々、検体ともうしますけれども。試料ともうしますけれども。実物を持ってきてございます。ですけれども、ガンマー線も非常に強く、あのー、放出をしておりますので、今外においております。ですからまず、取りに行ってきます。失礼をいたします。」
大山「用意してる間にちょっと申し上げますけれども。大変あの、高い線量のものなんです。ま、後ほどあの、神戸大学の山内先生の報告書をご覧になっていただきますけども。これが市内各地、まあ、たくさんあるわけですよ。ですからですね、慌てないで行動していただきたい。そして、発表する際にもですね、そこん所を十分に注意していただいて。興味本位でですね。触ることが一番危険です。これはまあ、再三お伝えしなくちゃいけないことですね。」
三浦「鉛のエプロンで包んであります。」
=====(文字おこし、ここまで)
そして、2つ目の動画に続く……はずなのですが、どうも、下の「2/5」にスムーズにつながらないという。
おそらく、間の動画が欠けていると思われます。
では、それを前提に動画をどうぞ。
三浦さんが、「黒い粉」がどんなふうに存在しているかを分かりやすく説明しています。
▼フクシマの命と未来を放射能から守る会 南相馬 記者会見2/5.MBT
で、次に続く「3/5」なのですが、上に掲載した「2/5」と同じ動画となっています。
これは僕の推定ですが、本来の「2/5」をYouTubeにアップロードしたつもりが、「3/5」の素材を誤ってアップロードしたのではないかと思われます。本来の「2/5」ではオプコム同位体研究所の三浦さんが、実際に「黒い粉」を計測したりなどしているのではないかと思います。それが欠落しているのは大変に惜しいことだと思います。どうしてもそれが見たい、と個人的に思います。
一応。重複していますが、証拠として、「3/5」も掲載しておきます。
▼フクシマの命と未来を放射能から守る会 南相馬 記者会見3/5
で、説明は続きます。
▼フクシマの命と未来を放射能から守る会 南相馬 記者会見4/5
会見主催者側の発表はここまで、以下は、質問に応えています。山内教授にどのような形で「黒い粉」を送ったのか。黒い粉の採取方法はどんななのか、など。
▼フクシマの命と未来を放射能から守る会 南相馬 記者会見5/5
とりいそぎ、以上です。
いかがでしたか。ご意見、ご感想、お叱りなど、なんでもお気軽にコメントにくださいまし。
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