木嶋被告、寺田さん事件で「結婚生活に不安」

　男性３人に対する殺人罪などに問われた木嶋佳苗(きじまかなえ)被告（３７）の裁判員裁判は２０日、さいたま地裁で被告人質問が継続された。

　２００９年１月に東京都の寺田隆夫さん（当時５３歳）が自宅で殺害されたとされる事件を巡り、弁護側は、別れ話のきっかけなどを質問した。

　弁護側は、寺田さんは自殺したと主張。遺体は同年２月４日に見つかった。

　木嶋被告は同１月３０日に寺田さん宅を訪問。「泊まる予定だったが、浴室が不衛生で、冷蔵庫の整理整頓ができていなかった。寺田さんが待ち合わせに遅刻したのに謝罪がなかった」とし、「結婚生活に不安を覚えた。お互いの幸せのために終わりにした方がいいと思った」などと話した。

　また、別れ話の後に寺田さんから「１０００万円以上が入っている通帳と現金４００万円を渡された。（寺田さんから）佳苗さんのために用意したものだからと言われた」と述べた。別れ話の反応については「寺田さんはいすに座ったまま、うなだれて動かなかった」と話した。