国の原子力安全委員会が、原子力発電所で事故が起きた場合、住民を直ちに避難させる範囲を半径おおむね5キロとする方針を決めたことを受け、京都府舞鶴市では、福井県にある原発から5キロ圏内の地域で住民の避難訓練が行われました。
舞鶴市は、福井県高浜町の関西電力高浜原発から半径5キロの圏内に一部の地域が含まれます。
京都府がこの地域の住民を対象に初めて実施した避難訓練は、まとまった積雪で車での移動が困難ななか、原発で事故が起きたという想定で始まりました。
防災行政無線で、事故の発生が伝えられると、地元の自治会長が市役所を通じて自衛隊の車両の派遣を要請しました。このあと、住民およそ30人が集会所に集まり、自衛隊の車に次々に乗り込んで避難しました。住民たちは、原発からおよそ8キロ離れた小学校に到着すると、放射性物質が衣服に付着していないかを調べるスクリーニング検査を受けました。
また、原発から11キロ離れた病院から入院患者を避難させる訓練も行われ、医師や看護師が搬送の手順を確かめていました。
京都府危機管理・防災課の早川喜代司参事は「迅速な避難には住民の理解が不可欠で、今後もこうした訓練を行って万全の態勢を整えたい」と話していました。
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