ベロタクシー、福祉に活用 下京のグループが計画
京都市で自転車タクシー「ベロタクシー」が全国初の運行を始めて10年を迎える今年、下京区のまちづくりグループがベロタクシーを地域福祉に活用する計画を進めている。お年寄りや育児中の母親らの外出支援などに役立てるため、21日に同区の元有隣小で近隣住民を対象にした試乗会が開かれた。
ベロタクシーはドイツの会社が開発した全長3メートル、高さ1・7メートルの三輪車で、後部座席に2人が乗れる。NPO法人「環境共生都市推進協会」(東京都)が2002年に中京区の商業施設「新風館」を拠点に営業運行を始め、現在では同法人や業務提携を結ぶ企業、NPOが全国22都道府県で走らせている。
小回りが利く特性を生かし、まちなかに暮らすお年寄りや親子の買い物や通院の足にできないかと、下京区のまちづくりを考える「下京・町衆倶楽部」の参加者がグループを結成。有隣学区の提案で試乗会が実現した。
同協会がベロタクシー2台を用意。グループのメンバーが運転手となり、地域住民を乗せてグラウンドを走った。試乗後に感想や日ごろの行動範囲を聞き取った。早速「病院まで使いたい」との声があった一方、「狭い道を走れるのか」「買い物の帰りに乗りたいときはどうするのか」など質問や課題も出た。
今後、料金設定や運行頻度などの検討を重ね、12年度の運行を目指す。メンバーの松下一恵さんは「広告で収益を得て福祉利用をしやすくするなど、地域での利用の仕組みを考えていきたい」と話している。
【 2012年02月22日 11時16分 】
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