先日から、南相馬の路上など、誰もが通る場所にあることがわかった「黒い粉」についてこのブログで発信している。
▼南相馬 謎の高放射能「黒い粉・黒い物質」:報道の差異まとめ:ざまあみやがれい!
これを読めば、相当な放射能をもつ物体だということが解る。なにしろ「キログラム当り100万ベクレルを超える放射性セシウムが検出」だ。ハンパではない。
さらに、「α線、β線も高い」という重要な結果が出ている。α(アルファ)線は、プルトニウムが出す放射線だ。β(ベータ)線は、ストロンチウムが出す放射線だ。ご存知のとおり、この2つは、強い毒性を持っている。
この「黒い粉」を、南相馬市議会議員の大山こういちさんが、警察に通報したとのこと。
その根拠を大山さんはブログに次のように書いている。
「黒い粉」を通報した法的根拠について
大山さんは、ブログにて、「黒い粉」を警察に通報した根拠を、次のように示している。
▼南相馬市 大山こういちのブログ : 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
『第一条 この法律は、原子力基本法 (昭和三十年法律第百八十六号)の精神にのつとり、放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄その他の取扱い、放射線発生装置の使用及び放射性同位元素によ つて汚染された物の廃棄その他の取扱いを規制することにより、これらによる放射線障害を防止し、公共の安全を確保することを目的とする。
▼南相馬市 大山こういちのブログ : 只今、警部補と連絡をとりました。
『(危険時の措置)
第三十三条 許可届出使用者等は、その所持する放射性同位元素若しくは放射性同位元素によつて汚染された物又は放射線発生装置に関し、地震、火災その他の災害が起こ つたことにより、放射線障害のおそれがある場合又は放射線障害が発生した場合においては、直ちに、文部科学省令(放射性同位元素又は放射性同位元素によつ て汚染された物の工場又は事業所の外における運搬(船舶又は航空機による運搬を含む。)に係る場合にあつては、文部科学省令又は国土交通省令。第三項にお いて同じ。)で定めるところにより、応急の措置を講じなければならない。
2 前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を警察官又は海上保安官に通報しなければならない。』
通報が義務付けられているのだ。
そして、警察に通報した結果を大山さんは次のように書いている。
「黒い粉」を通報した結果。
『PM10時過ぎに 警部補から連絡があり
「回答は明日」という。
法令を知った以上 知らせ他つもりだが
「受け取る側」に都合があるらしい。
法的な 権限など「警察がかかわるかどうかで』
文章が途中できれている気がするのだけれども。大山さんもお忙しいのだろう。こう言ったことをつぶさににブログで発信することは、僕のようなインターネットを頼りにしている人からすると、とてもうれしいし、助かる。
とにかく、警察からの回答は明日になるという。
大山さんが「只今、警部補と連絡をとりました。」というブログを書いた時間は、
「2012-02-22 09:25」
警部補から連絡が来たことを記した「南相馬警察署の対応」というブログを書いた時間は、
「2012-02-22 23:31」
丸1日かかっている。
そして、
「回答は明日」
と伝えられた。
国家権力がこの「黒い粉」についてどのように対応するのか、大変気になるところだ。
その「黒い粉」は、一体どういう物質なのかというと「黒い粉」の山内知也(神戸大教授)氏による分析
この黒い粉を、南相馬市議会議員の大山こういちさんが、神戸大学の山内教授に調べてもらったそうだ。その結果は以下のとおり。
▼南相馬市 大山こういちのブログ : 只今、警部補と連絡をとりました。
『「報告書」
山 内 知 也**神戸大学大学院海事科学研究科
概要:南相馬市にある商業施設から2011年12月21日に採取された土壌から、キログラム当り100万ベクレルを超える放射性セシウムが検出された。
通常、キログラム当り1万ベクレルを超える放射能密度の放射性セシウムが1万ベクレル以上あれば(1 kg以上あれば)、それは放射性同位元素として扱われる。
キログラム当り100万ベクレルというレベルは、ゴミ焼却炉や下水のスラッジプラントの焼却灰であったとすれば、コンクリートに固めても埋設が認められないような高いレベルである。
近隣には同様の汚染土壌があたり前のように存在しているが、何ら対策も注意喚起も行われていないとされている。早急な調査と除染が求められる。
計測機器:高純度ゲルマニウム半導体検出器/Canberra GC3019
測定結果:詳細は添付のとおり(M120120117092715)。
Cs-134485,252 ± 965 Bq/kg
Cs-137604,360 ± 574 Bq/kg
TOTAL1,089,612 ± 1,123 Bq/kg
採取時の試料(U8容器に入っている)試料は黒っぽい褐色を呈しており、植物起源と思われる断片も混入している。コケ類等か枯れることで濃縮が進んだとも考えられる。100 ml足らずの容器表面でも表面線量は3 µSv/hを超えている。
人が居住する地域に決して存在してはならない高いレベルの汚染物質である。このような土地に無防備な住民を住まわせてよいとはとうてい考えられない。
山内知也**』
※読みやすいように、僕が適時改行した。
大山こういちさんからのお願い。
ちなみに、大山こういちさん(だと思う)から、僕のブログに、コメントが付いていたので紹介する。
▼大山こういちさん(だと思う)人からのコメント
『物的証拠を検査する所が有りません。
受け入れ機関を紹介してください。』
インターネット上の皆さん。
「得手に帆を揚げる」という言葉を胸に、何かしらできることをすればよいと思うのです。
■大山こういちさんの連絡先
メール:mak55@email.plala.or.jp
ツイッター:http://twitter.com/#!/MinamisomaOyama
いかがでしたか。ご意見、ご感想、お叱りなど、なんでもお気軽にコメントにくださいまし。
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