民主党の小沢一郎元代表は22日、朝日新聞の単独インタビューに応じ、野田佳彦首相が進める消費増税について「国民の理解を得られない。賛成できない」と反対を明言した。首相が増税姿勢を変えずに衆院の解散・総選挙に踏み切る場合は「民主党内閣、民主党自身の終わりだ。選挙前の再編を含め、国家が混乱しない方策を考えなければならない」と強調した。
小沢氏が反対姿勢を鮮明にしたことで、3月中の消費増税法案の閣議決定を前にした党内手続きやその後の法案採決時の混乱が予想され、今国会は会期末にかけて内閣不信任案への与党内の同調など、緊迫した展開になる可能性もある。
消費増税反対の理由について「自民党がやってきた制度の延長線上でやってカネが出て来るわけがない。統治機構を含む政治・行政の抜本改革によってムダを省けるといって政権を担ったのに、その努力を全くしないで増税するのは国民の理解が得られない」と指摘。「野田さんが思い直して初心を忘れずに努力してもらうことを、最善の策として望む」と述べた。