ライフ【これで安全?安心? セシウム新基準】(上)過剰な対応+(1/3ページ)(2012.2.23 08:48

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【これで安全?安心? セシウム新基準】
(上)過剰な対応

2012.2.23 08:48 (1/3ページ)

被災地の生産者 置き去り

 食品に含まれる放射性セシウムの新しい基準値が、4月から適用される見通しだ。現在の暫定基準値よりも格段に厳しい数値で、厚生労働省は「より安全と安心を確保するため」と説明。一方、文部科学省放射線審議会は「必要以上に厳しすぎる」とし、東日本大震災の被災地の食生活や産業への影響に配慮するよう異例の注文をつけた。新基準値は食品の安全と消費者の安心につながるのか。

さらにむち打つ!?

 福島県の中通り・浜通り地方を活動エリアとするコープふくしま(福島市)は組合員の協力を得て昨年11月から、実際の食事に含まれる放射性物質の測定検査を行っている。家族の人数より1食分多く作った食事を提供してもらう「陰膳(かげぜん)方式」と呼ばれる調査法で、各家庭から提供される2日分(6食、おやつや飲料含む)を検査している。

 検査はより正確な値を出すため、各食事を14時間かけて測定。測定を終えた51家庭の食事のうち、1キロ当たり1ベクレル以上の放射性セシウムが検出されたのは6家庭だった。

 ただ、最も高い数値でもセシウム137が同6・7ベクレル、同134が同5・0ベクレルで、仮に今回測定した食事と同じ食事を続けた場合の内部被曝(ひばく)線量は、年間約0・01~0・14ミリシーベルト以下。これは厚労省が新基準値で目指す年間1ミリシーベルトよりもはるかに低い数値だ。ちなみに51家庭の9割以上が福島県産の食材を使用。食品店で購入したもののほか、自家栽培や天然のキノコを使っていた人もいた。

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