経済産業省原子力安全・保安院は22日、原発の老朽化に関する専門家の意見聴取会を開いた。3月で運転開始から30年となる四国電力伊方原発2号機(愛媛県)について、今後10年間安全に運転を続けられるとした同社の評価書を適切とする原案を示した。
保安院は来月に再度聴取会を開いた上で運転延長を認可し、内閣府原子力安全委員会に報告する予定。全国54基ある原発で30年を超える運転の認可を受けるのは20基目で、東京電力福島第1原発事故後は初めて。
聴取会では専門家から伊方原発3号機で02、04年に緊急炉心冷却装置(ECCS)の不具合があったことから、「2号機も設計は大幅に変わっておらず、運転年数が増える場合、機器の損傷を事前に確認できることが必要」などと指摘があった。【関東晋慈】
毎日新聞 2012年2月23日 東京朝刊