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肝臓がんのため死去した北公次さんとともにフォーリーブスで活動してきた江木俊夫(59)とおりも政夫(58)が22日、都内で会見した。大事な仲間を失ったショックから、目を真っ赤にし、何度も涙をこらえながら気丈に対応。09年1月に死去した同じメンバー青山孝史さんと同じ病気で旅立った北さんに「ター坊の分まで頑張ろう言っていたコーちゃんが、同じ病気で旅立ったのが悔しい」(おりも)と無念の思いを吐露。40年以上寄り添ってきた四つ葉の二葉が欠けた2人の寂しさと悲しみは計り知れない‐。
長年大切にしてきた葉が、また一枚、天国へと旅立った。
北公次さんの死去を受け会見したフォーリーブスの江木とおりもの目は真っ赤だった。
09年1月に青山孝史さんが肝臓がんで死去。くしくも3年後の同じ時期に、またメンバーの北さんが同じ病気で旅立った。青山さんが亡くなった時「ター坊が見守ってくれているから、しょぼんとしてちゃいけない」と江木とおりもを励ましたのが北さんだった。おりもは「ター坊と同じ病気…くやしい」と天を仰いだ。
無口な男だった。だが存在感は抜群。抜群の運動神経を持ち、得意のバク転でファンを何度も沸かせてきた男だった。02年に再結成した際にも50歳を超えていながら見事に宙を舞った。「見事だった」と思い起こしたおりもの言葉に、江木は「70歳までバク転をやると言っていたのに」と声を詰まらせた。
おりもは昨年12月に、北さんからがんであることを知らされていた。「心配をかけたくなかったのだろう。誰にもいうな。トシ坊(江木)にも」と言われた。自分の心配をさせまいと最後まで気遣った。
個性派ぞろいの4人は四つ葉のクローバーのように結束して歩んできた。今でも互いを「○○坊」と呼び合うなど仲がよかった。最後に3人で会ったのは、昨年1月の青山さんを偲(しの)ぶ会。今月21日に2人で病床の北さんを見舞った際には眠っていた。その翌日に、北さんは旅立ってしまった。
「北を元気付けるために何かやろうと話していた矢先だったのに…」と江木。おりもは「天国でゆっくり休んでほしい。残ったもので頑張る。2人で何かやりたい」と、静かだが強い口調で二葉となったフォーリーブスを守り続けることを誓った。
(デイリースポーツ提供)
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