今月13日、東京・立川市のマンションの一室で、45歳の母親と4歳の長男とみられる2人の遺体が見つかりました。死後1か月から2か月たっており、警視庁では、母親が病気で急死したあと、独りで食事を取ることができなかった長男が衰弱死した可能性があるとみて詳しく調べています。
今月13日、東京・立川市の中心部にあるマンションの一室で、女性と男の子が死亡しているのを、この部屋の住人の親族から通報を受けて訪ねてきた警察官が見つけました。
しばらく連絡がつかないことを不審に思った親族が通報したということで、女性は床の上に倒れており、男の子はソファーの上に横たわっていましたが、目立った外傷はなく、部屋が荒らされた様子もありませんでした。
警視庁によりますと、2人は、この部屋に住んでいた45歳の母親と4歳の長男とみられ、女性はくも膜下出血で死亡した疑いがあるということです。男の子の死因は、特定できませんでしたが、体重は4歳児の平均体重の16キロ余りに対して9キロほどしかなく、胃の中には何もない状態でした。また、遺体の状態などから、2人は、死後1か月から2か月たっていたとみられています。
警視庁によりますと、女性の長男には障害があり、独りで食事をとることができない状態だったということです。このため、警視庁では、母親が病気で急死したあと、長男が衰弱死した可能性があるとみて、詳しく調べています。
立川市障害福祉課によりますと、この部屋に住んでいた4歳の男の子には知的障害があり、母親の申請で去年6月から月に1回のおむつの支給サービスを行っていたということです。
おむつの支給は、市の委託を受けた業者が行っていて、去年12月上旬には母親に手渡しましたが、先月中旬に訪れた際には応答がなかったということです。また、先月下旬に市のケースワーカーが訪問したときも応答がなく、部屋の様子も確認できなかったということです。立川市によりますと、この部屋の親子は、おむつ以外の市のサービスは申請していないことから、介護などを申請している人が対象の定期的な訪問は行われていませんでした。立川市障害福祉課の松村正一課長は、「母親から申請があった必要なサービスは行ってきたが、非常に残念なことが起きてしまった。近くに住む人や地域の連携など防止策として何ができるか考えていきたい」と話していました。
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