NHK佐賀県のニュース 佐賀放送局
無罪判決で男性の妹が会見
3年前、選挙の候補者のポスターを破ったなどとして公職選挙法違反の罪に問われ、21日、佐賀地方裁判所で無罪判決を言い渡された佐賀市の男性の妹が22日、記者会見を開き、「障害のある兄を裁判から開放してください」と述べ、検察に控訴しないよう求めました。
この裁判は、平成21年8月、佐賀市の59歳の無職の男性が衆議院選挙の候補者のポスターを破ったなどしたとして公職選挙法違反の罪に問われていたもので、佐賀地方裁判所は、きのう、「男性は知的障害があり、自分の行動を制御する能力を欠いていた」として無罪を言い渡しました。
21日の判決を受けて、この男性の妹が22日、佐賀市で、弁護士とともに会見を開きました。
この中で、男性の妹は、「兄にとっても、私にとってもつらい2年間でした。これ以上、兄につらい思いをさせたくない。障害のある兄を裁判から開放してあげてください」と述べ、検察に控訴しないよう求めました。
また、判決が捜査段階での男性の自白について「警察官が男性の断片的な供述を論理的な文章として供述書類に仕上げた疑いが拭えない」などと取り調べのあり方について指摘したことについて、妹は、弁護士を通じて、「司法機関には障害者の取り調べについて改めて考えて欲しい」と話しました。
判決を受けて、佐賀地方検察庁は、21日、「予想外の判決であり、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」というコメントを出しています。
また、佐賀県警察本部は、捜査第二課の中島友次次席が22日夜、報道機関を集め、「公判中でありコメントできない」とのみ述べていて、判決で指摘された捜査のあり方については、何の説明もなかったことから、その姿勢や対応に批判の声が出ています。
02月22日 18時23分
佐賀県のニュース
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