2005年10月16日

南部ヒエログリフ構想

d4faa864.jpgネットの通販で絵心経というものを購入した。
 愛知県の般若絵心経社という所が発行したものだが、岩手県内で江戸時代に発行されていたものを復刻したものだ。
 江戸時代の南部地方(岩手県北部〜青森県東部)では文字を読める人が少なかったため、暦や経文を絵や記号に置き換えたものが多数発行された。今年八幡平市となった旧安代町田山の善八という人が絵暦や絵経文(盲暦、盲経)を発行したのが最初で、盛岡の版元がそれをぱくり、南部名物となった。
 絵暦の方は、小学生の頃から知っていたのだが、絵経文の存在は、高校生になるまでその存在を知らなかった。地元の資料館に盲経の展示があり、それを見たのが最初だった。当時、世界の文字・歴史に興味がありいろいろ調べていたのだが、地元に伝わる盲経は、なぞかけ的な表現のある絵暦とは異なり、「絵文字」として評価できる存在だと思った。私は盲経に使われている絵文字に対し、勝手に「南部ヒエログリフ」と命名している。後付であるが、盲経は版木に刻まれた絵文字であり、宗教に用いられた事から「聖刻文字」ヒエログリフなのだ。
 時々思うのだが、南部ヒエログリフを村おこしに使ってみてはどうだろう。役所や観光地の看板にこの絵文字を併記すれば面白いと思うのだが。ただ、江戸時代のものは、方言の影響で「シ」と「ス」、「イ」と「エ」、「チ」と「ツ」の区別があいまい(区別がない)らしいので、公募で平成版の絵文字を制定するのもいいと思うがどうだろう?
sawachancom at 19:06│Comments(0)TrackBack(0)

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