「高校無償化」 弁護士有志の会が記者会見
人権に則した判断を
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記者会見を行う弁護士たち(左から、金舜植、吉峯
啓晴、李春熙弁護士) |
朝鮮学校への「高校無償化」制度がいまだ適用されていない問題で、外国人学校・民族学校の問題を考える弁護士有志の会(共同代表=吉峯啓晴、丹羽雅雄弁護士、2003年結成)の代表らが21日、文科省内で記者会見を行った。会見には、吉峯啓晴、金舜植、李春熙弁護士らが参加した。同氏らは、朝鮮学校除外の不当性について述べながら、3月の卒業式前までに適用するよう訴えた。
17日、同会は、首相と文科相にあてた意見書を提出した。面談に応じた齋藤勁副官房長官は「首相に必ず伝える」、文科相は「重く受け止める」とした。
同会が意見書を提出したのは2回目。今回の意見書には、224人の弁護士らが賛同した。
意見書は、文科省が「検討会議」を経て出した審査基準などは、専修学校高等課程の設置基準をベースに、審査対象の外国人学校が「高等学校の課程に類する課程」であるかどうかを制度的・客観的に判断し、教育内容については判断の基準としないとしていたにもかかわらず、朝鮮半島での問題を理由に、審査手続きを超法規的に停止させたことは、法治国家においては到底容認できないものだと指摘。申請完了から1年以上、審査手続きから4カ月以上が経過した現在においても朝鮮学校に対してのみ指定がなされていないのは、ひとえに、政治的・外交的配慮によるものと捉えざるをえないと批判した。
また、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約及び国際人権規約などの国際条約はもとより、憲法第26条1項(教育を受ける権利)および憲法第14条1項(平等権)の各規定の解釈から、朝鮮学校に通う外国籍の子どもにも学習権が保障されており、政治的配慮に基づいて、朝鮮学校のみを「無償化」制度から除外することは、子どもたちの学習権に対する重大な侵害であり、不合理な差別的であり、平等原則にも反すると指摘。すべての朝鮮学校を制度の対象として指定し、現在朝鮮学校に通う子どもたちおよび昨年度の卒業生に就学支援金を支給するよう、強く求めた。
会見では、吉峯氏が「無償化」問題の経緯について説明しながら、現在もなお、朝鮮学校の生徒に対する重大な人権侵害が続いており、日本政府は人権に則した判断ではなく、任期の延命や外交上の理由、国会対策として適用を遅らせていると思わざるをえないと指摘。
「人権問題として、(日本の諸問題における)重要な問題として、文科相の指定を求める」と語った。
また、弁護士たちは、朝鮮学校の生徒たちの国賠訴訟について、このまま適用除外が続けば、年度末から新年度初めに提訴せざるをえないとしている。