22日午前9時ごろ、大阪市北区の市営地下鉄御堂筋線梅田駅の駅員から「構内の地下倉庫から煙が出ている」と119番通報があった。市消防局によると、上りホーム北側にある階段下の地下2階倉庫が燃え、約28平方メートルを焼いた。火勢は約20分後に弱まったが、運転再開に向けて待機していた運転士(39)と車掌(36)の2人が煙を吸って病院に搬送され、他の駅員10人も体調不良を訴えている。出火当時は通勤時間帯で、駅構内にいた数千人の乗客らが避難する騒ぎとなったが、乗客らにけがはなかった。
市交通局によると、出火直後から約1時間40分の間、江坂駅から千里中央駅間の北大阪急行を含む上下線の全ての電車が停止。少なくとも約12万人に影響した。午前10時40分、運転が再開されたが、梅田駅は通過する措置をとっている。
大阪府警曽根崎署などによると、燃えた倉庫は北側改札に上がるF階段下にある。清掃用具と収集したごみが一時保管されており、火の気のあるものはないという。鍵付きの鉄製扉があるが、当時施錠されていたかどうかは不明だという。
市交通局によると、ホームに設置された防犯カメラ(高さ約3メートル)の映像では、出火直後は視界がなくなるほど煙が構内に充満。階段に乗客が殺到し、駅員が「階段を上がって改札から出て地上に出てください」と誘導した。出火した午前9時からの1時間で、普段は約2万8000人の乗客が梅田駅を利用しているという。
毎日新聞 2012年2月22日 9時53分(最終更新 2月22日 13時51分)